菅野「どうしていいか分からない時期もあった」131日ぶり勝利に感慨「誠司がうまく引っ張ってくれた」

[ 2021年9月1日 20:48 ]

セ・リーグ   巨人2―0ヤクルト ( 2021年9月1日    京セラD )

<巨・ヤ>初回を投げ終え、小林(左)とグータッチを交わす菅野 (撮影・森沢裕)
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 巨人のエース、菅野智之投手(31)がヤクルト戦(京セラD)で復帰2戦目となる先発登板。8回1安打無失点と好投して自己ワーストの4連敗でストップし、4月23日の広島戦(東京D)以来131日ぶりとなる今季3勝目(5敗)をマークした。

 同学年の“恋女房”小林と7月1日の広島戦(東京D)以来62日ぶりにバッテリーを組んで試合に臨んだ菅野。初回1死から青木に死球を与えたが、続く山田を遊ゴロ併殺打に打ち取って難を逃れると、2回は村上、オスナ、中村を3者連続三振、3回先頭のサンタナまで4者連続三振に仕留めるなど3回まで無安打6奪三振という上々のスタートを切った。

 すると、打線は3回に菅野と同学年の丸が2戦連発となる16号2ランを右中間スタンドに叩き込んで先制。満面に笑みを浮かべて喜んだ菅野はこれでさらに波に乗り、5回まで2四死球だけの無安打投球を披露した。6回2死から塩見が引っかけた当たりが三塁への内野安打となりノーヒットは途切れたが、結局、打たれた安打はこれだけ。8回で108球を投げ1安打8奪三振無失点の快投で、直球のMAXも前回登板した8月26日の広島戦(東京D)では149キロだったが、この日は初回から150キロ台が出てMAXは151キロだった。

 決勝2ランの丸に続いてお立ち台に上がった菅野は「ちょっと時間はかかりましたけど、何とかきょう自分らしいピッチングができたんじゃないかなって思うので。でも、まだまだなので、これからどんどん取り返していきたいと思います」とホッとした様子。「(自分の思うボールは)ある程度は投げれましたけど、それ以上に誠司がね、うまく引っ張ってくれたんで、はい。より楽に投げることができたんじゃないかなっていうふうに思ってます」と小林の好リードに感謝した。

 内野安打1本、8奪三振という内容には「あんまり三振は獲れるタイプじゃないので。序盤にちょっと多いかなと思いましたけど、でも、ピンチらしいピンチもなかったので、はい。いいピッチングができたんじゃないかなって思ってます」と菅野。終盤の8回でも150キロを計測し、外野に打球がとんだのも3本だけ。二塁すら踏ませなかった。「そこらへんのリスクマネジメントもうまくできてるんじゃないかなって思うので、引き続きそういうリスクを減らしていけば自ずといいピッチングにつながると思うのでしっかりと続けていきたいです」。今季ここまでの苦闘についても「いろんな人がこの登板にあたって携わってくれましたし、自分自身も味わったことないような経験だったので、どうしていいか分からない時期もあったんですけど、まぁ、誰もが順調に野球人生を最後まで歩めるわけじゃないと思ってますし、それがいま来たんだなと自分自身に言い聞かせてしっかり現実を受け止めて毎日過ごしてきました」と一言ひとこと噛み締めるように口にした。

 菅野は7月2日に今季4度目の登録抹消となり、翌3日にはコンディション不良を理由に東京五輪の侍ジャパンメンバーを辞退した。56日ぶりの1軍マウンドとなった8月26日の前回登板(東京D)では広島相手に初回から2者連続アーチを浴びて3点先制を許すなど3本塁打被弾の6回6安打5失点で降板していた。

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