阪神 あぁ投壊…1試合平均3得点以下の中日に8点献上 青柳が5失点、及川が3失点

[ 2021年9月1日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神5ー8中日 ( 2021年8月31日    甲子園 )

<神・中(15)> 試合後、阪神・青柳(左)は福原コーチに声をかけられる(撮影・平嶋 理子)
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 虎の有望株が投じた渾身(こんしん)の直球は、無情にも竜のベテランにはじき返された。同点の7回、2年目左腕の及川が痛打を浴び、悔しい2敗目が付いた。

 2死一、二塁で迎えたのは昨季まで同僚だった福留だ。初球、内角要求の147キロ直球が真ん中に入ったところを狙われた。打球は快音とともに右翼へ伸び、フェンス直撃の適時二塁打となって勝ち越し点を献上。続く高橋周にも同じ初球を痛打され、再び右翼頭上を越された。勝負を決する3失点だった。

 いまの投手陣で7回は急所と言っていい。矢野監督は「そこを及川で何とかね。小川、馬場、及川あたりで何とか7回をどう乗り切るかを考えているんだけど…」と表情を曇らせた。くしくもマルテの昇格に伴い、7回を任せていたアルカンタラが登録外になった翌日、いきなり泣きどころが黒星に直結した。

 もちろん、リーグ単独トップの11勝目を狙った青柳の乱調も痛恨だ。3回に5連打を浴びるなど自己ワーストに並ぶ1イニング5失点。5回降板は今季最短で、防御率1・91から2・22まで悪化し、リーグ2位へ転落した。

 左翼ロハスが打球を手首に当て後逸する手痛い“ミス”もあったが、持ち前の粘りが発揮されなかった。代打を送られた5回に同点の援護を受けて黒星が消え、9連勝への挑戦権が残ったのが、せめてもの救いだった。

 中日は両リーグ最低の1試合平均2・88得点が示すように攻撃力が課題のチーム。まさか今季最多17安打と68試合ぶりの8得点を許すとは…。

 3回は初球を含むファーストストライクの痛打が3本。7回も2死一塁から初球を3連打されたことを踏まえ、矢野監督は「バッテリーで何とか止めにいく努力をしてほしかった。策がほしいな」と指摘した。強みだったはずの投手陣が精彩を欠き、捕手出身の将らしく梅野の頭脳に活路を求めた。(遠藤 礼)

 〇…青柳(神)が今季ワーストの5失点で5回降板。昨季9月30日の中日戦(甲子園)で5回8失点して以来。1イニング5失点は19年6月29日の中日戦(ナゴヤドーム)2回と前出の20年9月30日、中日戦5回に続く3度目の自己ワースト。すべて中日戦で喫している。いずれも敗戦投手だった過去2度と違って今回は打線の援護で勝敗なし。5月14日巨人戦からの連勝は8で継続中だ。

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