エンゼルス・大谷 ゴジラに並んだ!日本人最多月間13発 1日観戦予定松井氏の前で記録更新だ

[ 2021年7月1日 02:30 ]

ア・リーグ   エンゼルス5-11ヤンキース ( 2021年6月29日    ニューヨーク )

<ヤンキース・エンゼルス>3回、27号本塁打を放つ大谷(AP)
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 エンゼルスの大谷翔平投手(26)が29日(日本時間30日)、ヤンキース戦に「2番・DH」で出場し、今季3度目の3試合連発となる27、28号本塁打を放った。両リーグ本塁打単独トップに立つとともに、6月13本目のアーチで07年7月にヤ軍の松井秀喜がマークした日本選手の月間最多記録に並んだ。「聖地」で量産態勢に入った大谷は、30日(同1日午前8時5分開始)の一戦に「リアル二刀流」でヤンキースタジアム初登板を果たす。

 ヤンキースの快勝ムードにも、大谷の爆発ぶりにニューヨーカーはため息をつくしかなかった。まずは技が光った27号。2―5の3回、先発右腕タイヨンのチェンジアップを拾い、右翼席へ運んだ。28号はパワー。3―10の5回、高めの95マイル(約153キロ)直球をフルスイングし、右翼席前列に突き刺した。

 前日からヤンキースタジアムで2戦3発。大リーグ公式サイトは「House that Shohei built(翔平が建てた家)」の見出しで伝えた。右翼が狭く、右中間の膨らみも少ないこの球場は、左打者に本塁打が出やすい。その形状も含め、旧スタジアムが「ルースの建てた家」と呼ばれたことを踏まえたものだ。

 28号は打球角度が自身で最も低い18度、飛距離は今季自身2番目に短い356フィート(約109メートル)と、ヤンキースタジアムならではの弾丸アーチ。両リーグトップで並んでいたゲレロ(ブルージェイズ)に2本差をつけた。ルースの再来と期待される男が、改めて強烈な存在感を示した。

 6月13本目のアーチは、07年7月の松井秀喜に並ぶ月間日本選手最多記録。エンゼルスの球団記録にも並んだ。試合前にはキャッチボールなどで調整後、スタンドのファンにボールを投げ入れ、サインの求めにも応じるなど交流。試合中も笑顔を絶やさず、ジョー・マドン監督は「彼は本当に野球を楽しんでいる。この仕事に喜びを感じている。見ていて楽しい」と敗戦にも目尻を下げた。現在はシーズン57本塁打ペース。松井が04年に記録した日本選手最多31本塁打の更新も間近に迫っている。

 新旧のヤンキースタジアムで合計79本のアーチをかけた松井氏は、次戦を観戦予定。その試合で、大谷は先発登板を果たす。マドン監督は「両方やる」と投打同時出場を明言した。ルースは現役最終登板となった1933年10月1日、ヤンキースタジアムでのレッドソックス戦で「3番・投手」として、投げては完投勝利、打っては本塁打をマークした。88年前の偉業の再現。その期待を誰もが抱くほどの存在になりつつある。(笹田 幸嗣通信員)

 ≪ファンもメディアも“お手上げ”≫月間MVP候補にも挙がる大谷の活躍に、米メディアもファンも大騒ぎだ。エンゼルスの地元放送局バリースポーツ・ウエストでさえ、アーチ量産ぶりに「Are you kidding?(冗談だろ?)」と驚きを隠さず。米国の野球ファンは「Unreal(非現実的)」「ヤンキースタジアムで毎日プレーしたら、年間100発打つだろう」などとツイートした。

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