102三振はスラッガーの証 阪神・佐藤輝 プロ野球記録ブライアントも超える205Kペース

[ 2021年7月1日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神2-2ヤクルト ( 2021年6月30日    甲子園 )

<神・ヤ>初回、阪神・佐藤輝は空振り三振に倒れる(撮影・後藤 大輝)
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 三振の多さは逆に、スラッガーの証であり勲章と言ってもいい。阪神・佐藤輝が初回に喫した空振り三振で100三振に到達。球団新人では、16年の高山(109)、19年の近本(110)に続く3人目の3桁到達となった。

 先制した直後の初回2死二塁の好機。カウント1―2から高梨が投じたフォークボールにバットは空を切り、球審にファウルをアピールしたが判定は覆らなかった。この日は4回先頭と8回2死無走者でも空振り三振で出塁したのは6回の第3打席で選んだ四球のみだった。チーム71試合目で通算102三振は両リーグワーストを独走中。プロ野球記録の93年ブライアント(近鉄)の204三振を更新するシーズン205三振ペースだ。

 大物ぶりを物語る数字と言える。シーズン三振数の歴代上位のべ10人は89年ブライアントの49本塁打を筆頭に、全員が25本塁打以上を放っている。そして佐藤輝も71試合時点で19本塁打。三振の多さは大砲が繰り出す強振の“代償”とも言える。1年目からそうそうたる“アーチスト”たちの中に名をつらねる事実は、すごみすら漂わせる。

 「三振数が多いのがいいよ、というふうには言えない。ただ、オレら、送り出す立場としては、小さいことを気にせず、どんどん行けよという形で送り出したい。今日みたいに四球を選ぶとか、コンタクトできていけるようになっていかないと」と矢野監督。三振を糧とし、選球眼やコンタクト率の向上による、さらなる成長に期待を寄せた。 (須田 麻祐子)

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2021年7月1日のニュース