巨人・山口、1球に泣く あと5人でノーノー暗転の痛恨被弾で負け投手 巨人は“6・30の悪夢”再び

[ 2021年7月1日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人0-1広島 ( 2021年6月30日    東京D )

<巨・広>8回1死、野間(左)に決勝ソロ本塁打を浴びる山口(撮影・木村 揚輔)
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 快挙は目前に迫っていた。8回1死まで無安打投球。巨人・山口は一発に泣いた。被安打1で敗戦投手になるのは、プロ初めての経験。原監督は山口の快投を称えつつ「野球の難しさというところでしょう」と言った。

 山口は18年7月27日にノーヒットノーランを達成。この日は失策と2四死球のみで8回1死までたどり着いた。見えてきたのは72年外木場義郎(広島)以来49年ぶりとなる複数回のノーヒットノーラン達成。だが、8回1死、野間へのカウント1―2からの149キロ直球が甘く入った。108球目。痛恨の右越えソロを浴び「まさか追い込まれてあそこまで強い打球をイメージしてなかった。もう一個丁寧に“ボールでもいい”みたいに投げられたら良かった」と悔やんだ。

 8回1安打1失点の今季初黒星。「1点でも負けは負け。次は反省していきたい」と振り返った。メジャーを経験し「球数も減ってくるし、打者にプレッシャーをかけて勝負していける」と初球ストライクの重要性を再認識。言葉通り、この日は打者27人中20人から初球ストライクを奪いアウトを積み重ねたが、文字通り1球に泣いた。

 チームも被安打2ながら、打線が振るわず零敗。球団の被安打2敗戦は、ちょうど4年前の17年6月30日DeNA戦(宇都宮)以来だった。連勝は8でストップ。引き分けた首位・阪神とは、3ゲーム差となった。

 それでも6月は12勝7敗3分けと勝ち越し。原監督は「まだ後ろを振り返ることはない」と淡々としたものだった。東京五輪開催に伴う中断まであと12試合。1日、再調整を経て戻ってきたエース菅野で7月のスタートを切る。(田中 健人)

 ▽巨人の前回の被安打2敗戦 17年6月30日、宇都宮でのDeNA戦。先発の菅野が4回、梶谷(現巨人)に先制の右越えソロを被弾。同点の7回は筒香(現ドジャース)に四球、続くロペスに決勝の左越え2ランを浴びた。菅野は7回2安打3失点。救援陣も安打を許さなかったが、1―3で敗戦。このときは8連勝を狙ったが連勝が7でストップした。 

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2021年7月1日のニュース