巨人・岡本がプロ通算100号 ゴジラ超え球団高卒選手最速「久々に良い感触で打てた」

[ 2021年4月28日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人14―11ヤクルト ( 2021年4月27日    神宮 )

<ヤ・巨>9回2死一塁、100号となる2点本塁打を放つ岡本和(撮影・木村 揚輔)
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 大歓声はない。それでも画面越しに大勢のファンが沸いたはずだ。巨人・岡本和の通算100号は無人の右中間席に飛び込み「ガコン!」という音を響かせた。

 「(本塁打の数は)意識したことがなくて。1軍でたくさんホームランを打ちたいとは思ってましたけど、チームの勝ちにつながる一打を打ちたい」

 同点の9回だ。ウィーラーの決勝2号ソロと梶谷の4号3ランで4点を勝ち越し、なお2死一塁。梅野の外角直球を捉え「久々に良い感触で打てた」。緊急事態宣言下、東京のど真ん中で開催された無観客試合。両軍の計7発が打ち上がる中に自身も加わった。プロ7年目で大台に乗せる一発で、乱打戦に終止符を打った。

 昨年の大みそかはテレビ越しに花火を見た。大ファンのサザンオールスターズの年越しライブを視聴。「コロナじゃなかったら行きたかったなと思いますけど。でもテレビで見られたんで良かった」と振り返る。ライブを生で見られない苦しさが分かる。だから今の野球ファンのモヤモヤとした気持ちも分かる。同じように我慢してくれているファンのために――。そんな思いもバットに込めて打った。

 本塁打の魅力は「勢いに乗る感じも大きいんじゃないかなと思う」と岡本和。若き4番の一発はチームに、そしてファンに元気を与えてくれる。(田中 健人)

 ≪ゴジラ抜いた≫岡本和(巨)が9回に4号2ラン、通算100本塁打を達成した。プロ野球300人目。初本塁打は15年9月5日DeNA戦で砂田から。467試合目での到達は97年松井秀喜の468試合目を抜き、巨人の高卒選手では最速となった。また、24歳9カ月での到達は巨人では前記松井の22歳10カ月、63年の王貞治23歳2カ月に次ぐ3番目の年少記録で、右打者では14年坂本の25歳3カ月を抜く最年少記録となった。

 ≪9回15人登板はタイ記録≫ヤクルト―巨人戦は計15投手(ヤ8人、巨7人)が登板。9回試合で両軍合計15人登板は07年7月11日楽天(8人)―ソフトバンク(7人)戦、11年9月8日の横浜(8人)―ヤクルト(7人)戦に並ぶプロ野球タイ記録となった。

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