阪神・矢野監督「こっちのリズムにできなかった」 天敵の中日・大野雄にまたしても勝てず

[ 2021年4月28日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神1-2中日 ( 2021年4月27日    バンテリンD )

<中・神(4)>8回2死一塁、近本の二盗がアウトと判定され、リクエストを要求する阪神・矢野監督(右)(撮影・椎名 航)
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 今季も鬼門の天敵となってしまうのか…。24、25日のDeNA戦では計26安打20得点を奪い連勝した猛虎打線が、またしても大野雄に返り討ちにあった。8回まで2安打1得点しか奪えず、相手本拠地では15年4月15日の対戦から足かけ7年、11戦連続で土をつけることができなかった。

 「1点こっちが取っていたけど、なかなかこっちのリズムに持っていけなかった。今日は点を取れなかったということに尽きると思います」

 矢野監督が悔しさをにじませた。敵地で最後に黒星を付けたのは13年8月23日にまでさかのぼる。今や沢村賞投手にまで成長した相手エースの前に、この日も打線が沈黙した。2回2死から佐藤輝がチーム初安打となる右越え7号ソロを放ったものの、それ以降は6回2死からの糸原の中前打だけ。指揮官はルーキーの先制弾で波に乗れなかったことを敗因に挙げた。

 「ヒット、ヒットはそんなに続かないんでね。ヒットで走者を出すのもそうやし、1球でも多く投げさせるのもそうやし。テンポ良くいかれる状態になってしまったんで」

 1―2と逆転された後の8回2死から俊足の近本の三ゴロを高橋周が失策。左腕を攻略する最後のチャンスをもらった。ただバッテリーの厳しいマークにあいながらも敢行した近本の二盗は間一髪、アウト。矢野監督がすぐリクエストし、長いリプレー検証でも判定は覆らなかった。

 井上ヘッドコーチは「ロースコアは予測できた」としながら「調子が良かっただけに、しょぼくれた打線になってしまったけど、大野とマルティネスに完璧に抑えられて、明日から2つ、どう奮起するかに期待している」と前を向いた。左腕にリベンジする機会は必ずや、また来る。その前に残り2戦をきっちり取り、勝ち越して名古屋を後にしたい。(山添 晴治)

 ▼阪神井上ヘッドコーチ(大野雄に苦戦) エース対決みたいな中で、ワンチャンス、ツーチャンスしかないかなというところで。輝が先制でガーンって打って。でも1―0で勝とう、逃げ切ろうというのは虫が良すぎる話なのかなっていう。打線の調子が良かっただけにね。(佐藤輝は)持ち味であるフルスイングというのは、これからもずっと続けさせるし、続けてほしいと思っている。

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2021年4月28日のニュース