広島・誠也　これぞ主砲のV打！　「昨日は満塁で打てなかった」　開幕戦逆転負けのウサ晴らし

セ・リーグ   広島4－1中日 （ 2021年3月27日    マツダ ）

＜広・中（2）＞4回無死一、二塁、鈴木誠は左前に適時打を放つ　（撮影・奥　調）
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　打ってほしい場面で打つ。それが主砲の主砲たるゆえんだ。開幕戦で鳴りを潜めていた広島・鈴木誠が勝ち越し打を含む2安打をマーク。2戦目にしてチームの勝利に貢献し、開幕戦逆転負けのウサを晴らした。

　「追い込まれていたので三振だけはしないように食らいついた。九里さんが頑張っていたので、援護点になって良かったです」

　同点の4回無死一、二塁の好機。フルカウントから中日・柳が投じた、外角低めのカットボールを左手一本で振り抜くと、ライナーは左前で弾んだ。今季初の勝利打点。2点優勢の6回1死でも岡田から中前打を放って出塁し、貴重な4点目のホームを踏んだ。

　「昨日（26日）は満塁で打てなかった。1本出たので、ああいった打席を反省しながら、しっかり打てるようにやっていきたいと思います」

　フォーム改造を試みた今春。「大胆に変えないと長所、短所が分からない」として、当初は左脚を高く上げ、アッパー気味にバットを振った。現状は昨季までの型で対応しているように映るものの、新たに得た感覚を融合させる試行は続く。

　「まだいろいろ。納得することはあまりないので、この繰り返しでやっていけば…と」

　飽くなき向上心と探求心。より高みを目指し、挑戦する主砲はどこまでも頼もしい。（江尾　卓也）