ソフトB・今宮サヨナラ打 球団69年ぶり2人目!開幕から2戦連続V打 工藤監督500勝に花添えた

[ 2021年3月28日 05:30 ]

パ・リーグ   ソフトバンク3ー2ロッテ ( 2021年3月27日    ペイペイD )

<ソ・ロ>9回1死二塁、サヨナラ二塁打を放った今宮はガッツポーズ(撮影・岡田 丈靖)
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 ソフトバンクの今宮健太内野手(29)が27日、ロッテ戦の9回にサヨナラの中越え二塁打を放ち、チームは開幕から2連勝を収めた。今宮のサヨナラ打は4年ぶりで6度目。遊撃の守りでも美技を披露して、工藤公康監督(57)の球団最速となる通算500勝に花を添えた。名手が攻守で躍動し、2年連続で負け越している天敵のロッテを連破した。

 今宮はバットを振り抜いた瞬間、勝利を確信した。2―2の9回1死二塁、ロッテの守護神・益田の変化球を捉えてサヨナラの中越え二塁打。「外野が前に出ていたので、打った瞬間、越えたなと思った」と喜んだ。今季は新型コロナウイルスの影響で延長戦が行われない。9回打ち切り目前だった試合に決着をつけ、開幕戦に続いてお立ち台に登場。開幕から2戦連続V打は1952年の山本(鶴岡)一人以来、球団69年ぶり2人目の快挙となった。

 守備でもスタンドからの視線をくぎ付けにした。初回に1点を先制され、なおも2死満塁のピンチ。鳥谷が三遊間に放った鋭いゴロに飛び込んで好捕すると、すぐさま反転して一塁へ送球してアウトにした。「終わって後に見てみると非常に大きかったなと思う」と今宮。工藤監督は「あれがなかったら一方的になっていた。あれだけでもヒーローだと思うくらい。ナイスプレー」と絶賛した。

 今宮の活躍の裏には体のコンディションとの闘いがある。昨季は開幕スタメンも8月中旬に左ふくらはぎを負傷して離脱し、復帰できなかった。今春の宮崎キャンプでは3日目に両ふくらはぎの違和感を訴え、リハビリ組に回った。「しっかり2月は我慢し、3月から復帰し、アピールして開幕ショートの図をつくっていた」と何度も自身の体と相談し、たどり着いたプロ12年目の開幕。前日の開幕戦でも先制2ランと活躍した。「141試合後、ケガなくやれたと言えるように1年間やりたい」と30歳を迎える今季はシーズン完走すると決意は強い。

 この勝利で工藤監督は監督通算500勝の大台に乗せた。837試合目での到達は、鶴岡一人を抜いて、球団最速だ。「みんなが支えてくれた勝ち星。選手たち、コーチ含めて感謝しなくてはいけない」。天敵のロッテに連勝する、最高のスタートとなった。

 ≪史上31人目≫工藤監督(ソ)が監督通算500勝を達成。プロ野球史上31人目。ソフトバンクでは鶴岡一人1773勝、王貞治968勝、野村克也512勝に次ぐ4人目で、837試合目での到達は鶴岡の858試合を抜く球団最速記録。プロ野球では水原茂(巨人)753試合、藤本定義(巨人、パシフィック、太陽)791試合に次ぐ歴代3位のスピードとなった。また、工藤監督は通算500勝316敗21分けで、勝率・613。鶴岡の・609(1773勝1140敗81分け)を上回り500勝以上の監督の中では最高勝率。

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