福島敦彦氏 智弁学園の選球眼はお見事 2巡目で見極め、高い対応力、打線としての凄み感じる

[ 2021年3月28日 05:30 ]

第93回選抜高校野球大会第8日第1試合 2回戦   智弁学園5-2広島新庄 ( 2021年3月27日    甲子園 )

福島敦彦氏
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 【福島敦彦の追球甲子園】智弁学園は1回戦で大阪桐蔭に勝ったことでチーム全体が確かな自信を得たように思う。2回に先制を許したが慌てることなく広島新庄の花田君、秋山君の好投手を攻略した。

 特筆すべきは各打者の選球眼の良さだ。1巡目こそ花田君のカットボールを空振りしたが、2巡目に入った3回には見極めができており高い対応力を示した。注目の好打者・前川君は、そのカットボールを打ち、続く4番の山下君は変化球を見極めて投げる球をなくし甘い真っすぐを適時打した。救援した秋山君に対しても、時折甘くなる速球を逃すことなく仕留めたあたりに打線としての凄みを感じる。

 小畠君は真っすぐとツーシームの球速差がさほどないことを利用して低めに集め、バットの芯を外してゴロを量産した。今後に向けて左腕の西村君を温存できたことも大きい。

 広島新庄は、次の塁を狙う意識が高く実践もできていた。投手陣がいいだけに、夏に向け打力が向上すれば、より楽しみなチームになるはずだ。(報徳学園、慶大、中山製鋼元監督)

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