「いつも父に。ありがとうございます」 阪神・佐藤輝は人情味あふれる22歳の青年

[ 2021年3月28日 06:00 ]

セ・リーグ   阪神9ー5ヤクルト ( 2021年3月27日    神宮 )

<ヤ・神(2)> プロ初本塁打を放った佐藤輝は試合後に「Zポーズ」を決める(撮影・大森 寛明)
Photo By スポニチ

 【記者フリートーク】常にマイペースで確固とした「自分」を持つ。指名あいさつから取材を続ける大物新人に抱いた印象だ。「あんまり緊張することはないですね」と語る通り、多くの報道陣に囲まれても顔色を変える場面は少ない。それでも取り繕うこともなく意図の分かりづらい質問には「ちょっと分からないですけど」とはっきりと答える。

 プレー以外でも堂々と振る舞う。春季キャンプ中に他選手のフリー打撃を練習を中断して見つめてしまい、井上ヘッドや北川打撃コーチに突っ込まれるシーンを見たのは1度や2度ではない。矢野監督が開幕前日に「10年目みたいなプレー」と話したのもうなずける。

 一方で、人情味にあふれる。春季キャンプ中のある日、取材を終えた佐藤輝から突然「いつも父に。ありがとうございます」と言われ、驚いた。無観客で宜野座に来られない父・博信さんへ、佐藤輝の試合での打席動画を撮影して送っていたのだが、それを知り、わざわざ足を止めて礼を言ってきた。

 推しの高城れにからのエールには「マジで野球をやってよかった。(今後もZポーズを)届けます!」。力を込めた姿に、22歳の青年の素を見た気がした。(阪神担当・阪井 日向)

続きを表示

2021年3月28日のニュース