新井貴浩氏 広島・栗林の角度あるフォークは打者泣かせ 初登板でもストライク先行、並の新人じゃない

[ 2021年3月28日 06:15 ]

セ・リーグ   広島4-1中日 ( 2021年3月27日    マツダ )

<広・中(2)>プロ初セーブを挙げウイニングボールを手にする栗林(左)に佐々岡監督も満面の笑み
Photo By スポニチ

 【新井貴浩 視点】栗林は並みのルーキーじゃない。緊張したであろうプロ初登板。しかも観客の視線と期待が集中するホームゲームだ。にもかかわらず直球、カーブ、フォークなど全球種でストライクが先行し、打者を追い込んでいた。これって、なかなかできることじゃない。

 真上から投げ下ろすフォーム。最後10球目のフォークはさほど落ちていないものの、根尾はタイミングが合わず空振り三振した。つまり、彼のフォークは落ちたら落ちたで嫌だが、落ちなかったとしても角度がある分、緩急を生んでチェンジアップの効果を果たすわけだ。打者からすると相当に厄介だと思う。

 喫緊の課題だった勝ちパターンの構築。クローザーに見通しが立ったことは喜ばしい。定着できるか否かは今後の彼次第だが、大きな期待を抱かせる素晴らしい内容だった。4番打者がそうであるように、抑え投手も可能なら日本人で固定したい。栗林がそのポジションにはまれば、リハビリ中のフランスアが復帰した際に中継ぎで起用できる。チームはグッと楽になる。

続きを表示

この記事のフォト

2021年3月28日のニュース