巨人・梶谷、移籍初安打が満塁弾!憧れAロッドばり“グランドスラム男” 古巣ベイに強烈恩返し

[ 2021年3月28日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人10ー5DeNA ( 2021年3月27日    東京D )

<巨・D>7回、笠井(手前)から満塁弾を放つ梶谷(撮影・木村 揚輔)
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 背番号は「3」から「13」に変わった。巨人・梶谷が憧れていたのは、ヤンキースのスター選手だった「Aロッド」ことアレックス・ロドリゲス。移籍後初安打は、そのレジェンドの代名詞である満塁弾だった。

 「手応えは良かったけど、ちょっと打球が低いなと思ったので頼むと思って走った。気持ちよかった」

 古巣DeNAに強烈な恩返しだ。「特別な思いがある」と言うが勝負に徹した。7回2死満塁。笠井の初球151キロ直球を捉え、右中間席へ運んだ。確率を上げるためにアッパースイングをやめ、2年前から意識するレベルスイング。体の近くまで引きつけて、投球の軌道にしっかりバットを入れる。理想のスイングで見事、1球で仕留めた。満塁弾の移籍後初安打は球団史上初。25本のメジャー記録保持者がAロッドで、自身は5本目だった。

 FA宣言後の昨年12月7日。巨人と初交渉の席で背番号「13」を提示された。「元々10番台の野手に憧れがあった。メジャーは多いので。しかも、13が一番好きだったので、これやばいなと」。DeNAでは「3」。Aロッドもヤンキース移籍前のマリナーズ、レンジャーズでは「3」だった。ヤンキースではベーブ・ルース、巨人では長嶋茂雄終身名誉監督が背負った永久欠番。「13」を背負う背景も一緒だった。

 打つだけではない。32歳だが「足でも自分のいいところを」と積極的にスタートを切り2盗塁。しぶとく四球も選び2試合で出塁率・444と走攻で高く貢献する。32歳のシーズンで24盗塁を記録したAロッドも、通算329盗塁の走れる強打者。2連勝で9年連続開幕カード勝ち越しを導いた新1番を、原監督も「本人も忘れられない1本になるでしょう」と称えた。

 「早くチームの一員になりたかった」と求めていた今季9打席目の一発。巨人の新「13」が悲願の日本一奪還へ、頼もしいかじ取りを続ける。(小野寺 大)

 ○…梶谷(巨)が移籍後1号となる満塁本塁打。自身満塁弾はDeNA時代の昨年10月18日巨人戦でマークして以来通算5本目。巨人移籍後初本塁打が満塁本塁打は51年南村不可止(前年西日本)が4月15日大洋戦でシーズン10安打目、71年広野功(前年西鉄)が5月20日ヤクルト戦で同じく3安打目に放ったのに次ぎ50年ぶり3人目。古巣の球団から記録したのも移籍後初安打が満塁弾も梶谷がチーム初めてだ。

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2021年3月28日のニュース