福島敦彦氏 明徳義塾、接戦の要因は好守 仙台育英2投手の速いテンポに対処欲しかった

[ 2021年3月20日 06:15 ]

第93回選抜高校野球大会第1日第2試合 1回戦   明徳義塾0ー1仙台育英 ( 2021年3月19日    甲子園 )

高校野球解説者・福島敦彦氏

 【福島敦彦の追球甲子園】2年ぶりの選抜。春を呼ぶ球児の戦いはやはりすばらしい。昨秋の地区大会覇者同士の対決は予想通りの接戦となったが、その大きな要因は明徳義塾の鍛えられた守りだった。

 唯一の得点となった2回の決勝点こそ、遊撃手・米崎君の一塁への悪送球が絡んだが、7回2死一、二塁での左翼・高松君の素早い一歩目からの好捕や8回無死二塁で三塁ファウルゾーンのバント飛球をダイビングキャッチした梅原君、2つの盗塁を阻止した捕手・加藤君らの“好守”がなければ、さらなる失点を重ねたはずだ。

 一方で、攻撃は仙台育英の2投手の速いテンポに打つ気構えができていないように感じられた。2月に対戦が決まり、ある程度の情報収集はできていたはずで、早いイニングからの対処が欲しかった。先頭打者が一人も出なくてはさすがの馬淵監督も手の打ちようがなかっただろう。

 仙台育英はエース伊藤君が評判通りの投球で先発した2年生左腕の古川君も試合慣れした投球を披露した。投打にレベルが高く躍進の予感がする。(報徳学園、慶大、中山製鋼元監督)

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2021年3月20日のニュース