西武・辻監督「時間は限られている。悔いを残してもらいたくない」どの社会にも通じる重みある言葉

[ 2021年1月17日 09:00 ]

自宅の庭で愛犬のルーキーと戯れる西武・辻監督(本人提供)
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 就任5年目。集大成となるシーズンに懸ける意気込みが、ひしひしと伝わってきた。昨年末に西武・辻発彦監督(62)に電話インタビューをさせて頂いた。打倒ソフトバンクへの思い、伸び悩む若手についてなど、熱い口調は1時間以上も止まることがなかった。

 自身がプレーした黄金時代については「言葉に出さなくても黙々とやっていた。秋山(幸二)とヤンチャな清原(和博)がいて、俺と石毛(宏典)さんでワーワーやって、おとなしい田辺(徳雄)がいて。バラエティーに富んでいたけど、一人一人に責任があった。勝って当たり前の時代だったから。勝っていたから余計に勝ちたい。負けられなかった」と回想。現在のレギュラー陣に照らし合わせ「源田がキャプテンだけど、金子、アグー(山川)、外崎もほとんど年代が一緒。一人一人が少しずつ経験を積んできた。全員がチームを引っ張るぐらいになってくれないと」とさらなるレベルアップを促した。

 現役時代は二塁手として最多となるゴールデングラブ賞を8度受賞。巨人との87年日本シリーズでの「伝説の走塁」が語り継がれるなど、守備や走塁のイメージが強い。だが、93年には35歳で首位打者。西武を戦力外となり、移籍したヤクルト1年目の96年は38歳で生涯最高となる打率・333をマークした。

 それだけに生え抜き初の2000安打まで残り74本に迫った37歳の栗山には「一日も早く達成してほしい」とエールを送りつつも「35歳を超えてからの1年は大きい。おれの経験上、1年経ったら変わるからね。外野手も入ったし、スパンジー、メヒアの使い方もある。結果を出さないと出番が減るかもしれない」とハッパを掛けることも忘れなかった。

 昨季は18、19年のリーグ連覇時の大きな柱だった強力打線が沈黙し「まだまだ本物じゃないと思わないと成長は無い。1、2年は実績と言えるかどうか。4、5、6年と安定した成績を残していかないと本物じゃない」と言い切った。若手に関しても「どういう気持ちで1年やっているのか。“1軍に上がりたいな”とか漠然とじゃダメ。野球をやれる時間は限られている。悔いを残してもらいたくないよね」と厳しくも愛のあるメッセージを送った。どの社会にも通じる重みのある言葉を聞き、身につまされる思いだ。(記者コラム・花里 雄太)

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