大谷 公聴会なら日本選手初 エンゼルスと今季契約合意せず年俸調停へ

[ 2021年1月17日 05:30 ]

エンゼルスと今季契約合意しなかった大谷(AP)
Photo By AP

 大リーグは15日(日本時間16日)、年俸調停の権利を保有する選手と所属球団が希望額を提出する期限を迎え、エンゼルスは大谷翔平投手(26)と今季契約で合意しなかったと発表した。大谷側の希望額は年俸330万ドル(約3億4300万円)で、球団は250万ドル(約2億6000万円)を提示。2月に予定される調停委員会による公聴会に、日本選手で初めて委ねる可能性が高まった。

 電話会見に応じたペリー・ミナシアンGMは「大谷については公聴会にいくだろう」と見通しを示した。過去に野茂英雄(99年メッツ)、田口壮(07年カージナルス)ら、希望額提出期限までに合意せず年俸調停を申請した日本選手はいた。だが、最終的には調停委員会の公聴会を回避し、契約に合意。大谷が公聴会に臨むことになれば、日本選手では初めてのケースとなる。

 大谷側の希望額330万ドル(約3億4300万円)に対し、球団の提示は250万ドル(約2億6000万円)。公聴会で裁定する場合、このいずれかの金額での決着となる。

 大谷は労使協定の年齢制限のため、調停権がない昨季までは最低年俸に近い額にとどまり、昨季年俸は70万ドル(約7300万円)だった。「ネズ・バレロ代理人も言うように、翔平はユニークな選手。双方昇給させることでは同意したが、いくら上げるかは合意できなかった」とミナシアンGMは説明した。

 大リーグの年俸調停では在籍年数が一緒で、同じポジション、似た成績の過去の例が重要な参考とされる。ただ、同GMは「投げて、打って、両方となると比較できる選手がいない」と指摘した。前例のない二刀流で、80万ドル(約8300万円)の開きをどう判断するのか。年俸調停には大リーグ機構と選手会による対立の縮図という色合いも濃く、代理人サイドは後に続く二刀流選手のためにも簡単に妥結できない。大谷が、新たなモデルケースを生み出そうとしている。

 ミナシアンGMは「複数年契約の話はしていない」と今季契約だけに焦点を合わせる。公聴会は2月1日(日本時間2日)から予定される。バレロ代理人は09年にドジャースの外野手イーシアの調停で、公聴会当日の直前に開始を遅らせて交渉した末に合意したこともあり、今後の攻防も注目される。

 ≪昨年公聴会は選手側勝利≫エンゼルスは過去、公聴会までもつれ込むことは少なく、11年を最後に久しく途絶えていた。それが昨年、外野手のグッドウィンが9年ぶりに公聴会へ。2月19日のキャンプ中、キャンプ地を抜け正装で臨んだグッドウィン側が勝利し、希望額の年俸220万ドル(約2億2900万円)を得た。昨年11月に就任したミナシアンGMは、GM補佐に元弁護士のアレックス・タミン氏を引き連れてきた。調停のエキスパートと知られ、それがGM抜てきの一因ともされる。お手並み拝見とばかりに、エ軍側も強気で臨む構えだ。

 ≪希望額提出期限日112選手合意≫この日、年俸調停権を持つ112選手が契約に合意。メッツのリンドアは年俸2230万ドル(約23億1900万円)、ドジャースのベリンジャーは1610万ドル(約16億7400万円)で合意(いずれも1年契約)し、調停を回避した。一方、アストロズのコレア、カージナルスのフラーティら、大谷を含む13選手が合意に至らなかった。

続きを表示

この記事のフォト

「始球式」特集記事

「田中将大」特集記事

2021年1月17日のニュース