青森山田4強導いた!小牟田 プロ注目150キロ右腕は打っても130メートル場外弾

[ 2020年7月25日 05:30 ]

青森大会準々決勝   青森山田9―2東奥義塾 ( 2020年7月24日 )

青森準々決勝・東奥義塾戦で力投する青森山田・小牟田(撮影・花里 雄太)
Photo By スポニチ

 都道府県が独自に開催する代替大会は24日、全国で237試合が行われた。青森では、優勝候補の青森山田が準々決勝で東奥義塾に9―2の7回コールドで快勝。今秋ドラフト候補の150キロ右腕・小牟田龍宝(りゅうほう)投手(3年)は「5番・投手」で出場し、5回2失点で7三振を奪った。打っても高校通算18号となる場外アーチを放つ活躍でベスト4進出に導いた。

 龍が天に昇るように、白球は高々と舞い上がった。打った小牟田も見失った打球は左翼場外へ消えていった。

 「思い切り、家まで飛ばすつもりでフルスイングしました。そこから(打線が)乗っていけたのは良かった」

 1点を追う5回に放った特大の同点ソロ。両翼98メートルの左翼席を通過し、約12メートルの防護ネットも飛び越え、民家の屋根に着弾した。推定飛距離130メートル。この高校通算18号が強力打線に点火した。この回一挙7得点を奪い、2試合連続のコールド勝ちを呼び込んだ。

 名前は龍宝。「龍のように天に昇って、みんなの宝になるように」という両親の願いが込められている。まさに龍のごとく。本職は投手だ。最速150キロを誇るプロ注目の右腕は4回まで毎回の7三振を奪い、5回4安打2失点。「40点。直球も(体感で)140キロ中盤ぐらい」と振り返ったが、宝刀の縦のスライダーがさえた。

 昨秋、右肩に異変を訴えた。医者からは「ケガではない。能力に体がついてきていない」と言われ、故障防止のためにインナーマッスルを強化。筋力トレーニングで体重も8キロ増えて82キロになり、3月には自己最速の150キロを計測した。

 26日の準決勝は弘前実と対戦する。「圧倒的な存在になって、初めてエースだと思う」。投打二刀流で3年ぶりとなる青森制覇という「宝」を奪いにいく。(花里 雄太)

 ◆小牟田 龍宝(こむた・りゅうほう)2002年(平14)9月24日生まれ、東京都足立区出身の17歳。小学1年で野球を始め、中学時代は東京神宮リトルシニアでプレー。2年夏に全国大会に出場した。青森山田では1年春からベンチ入り。持ち球はツーシーム、カットボール、カーブ、縦と横のスライダー、チェンジアップ。1メートル78、82キロ。右投げ右打ち。

続きを表示

この記事のフォト

2020年7月25日のニュース