磐城 コールド圧勝、安積との進学校対決制す 秀才・清水が2死球2安打躍動「つなぐことに徹した」

[ 2020年7月25日 19:43 ]

福島2020夏季高校野球大会3回戦   磐城11―0安積 ( 2020年7月25日    いわきグリーンスタジアム )

<安積・磐城>バント安打を決める磐城・清水
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 今春のセンバツに21世紀枠で選出され、2020甲子園交流大会への出場が決まっている磐城は24日、安積に11―0の5回コールドで勝利し、進学校対決を制した。

 爆発したのは、チーム1の秀才・清水真岳(3年)だ。9番に座りながら、2死球2安打と4打席すべて出塁。3回には無死一塁で右中間への適時三塁打と1打点も挙げた。昨秋まで1番を担っていたが、不調が続いて降格。それでも「逆に開き直って気持ちが楽になった。つなぐことに徹したら良い結果が出た」と笑顔だった。

 難関国立大への進学を目指す清水。コロナ禍で部活動が自粛となり、甲子園への道も絶たれた時には「他の部の仲間が受験モードに入った焦りもあった」と一度は引退を考え、バットをペンに持ち替えて毎日10時間以上勉強した。

 しかし、福島では代替大会が決定すると、甲子園交流試合の開催の朗報も入った。清水は「どちらも悔いなく終わりたい」と再び野球にも熱を入れ、両立を決意。「ずっと控えだった選手が熱を入れて練習する姿を見て刺激を受けた」と、野球を離れていた時間を取り戻すように練習を重ねてきた成果が出た。

 磐城の校歌が響く中、安積のスタンドには「祝!!甲子園交流試合出場!!」の文字が掲げられた。安積の保護者会が企画したもので、安積は21世紀枠が新設された年に選出された21世紀枠仲間であり、“先輩”でもある。安積の梅原健主将(3年)は「本当に甲子園レベルで戦える強さだった。磐城の強さは全国レベルだと甲子園で証明してほしい」とエールを送った。

 相手校からのサプライズに清水は「進学校同士、同じ苦しみの中で頑張ってきたと思うので、本当にありがたいしもっと頑張ろうと思った。文武両道の磐城というチームで、強豪私立を倒すことに意味がある」と、次戦の学法石川戦に向けて闘志を燃やした。

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2020年7月25日のニュース