東洋、サヨナラ劇勝 東東京の“タツノリ”が千金打

[ 2020年7月25日 14:14 ]

東東京大会1回戦   東洋3―2巣鴨 ( 2020年7月25日    江戸川 )

<東東京大会 東洋・巣鴨>試合後報道陣の前で自身の名前「辰徳」に因み、グータッチを披露する東洋・鈴木(撮影・河野 光希)
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 東洋がサヨナラ勝ちした。1点を追う9回無死二塁から2年生4番・鈴木辰徳の三塁強襲タイムリーで同点。さらに1死二塁から手塚純(1年)の中前打で劇的勝利を飾った。

 「タツノリ」が声を発しながらホームを駆け抜けた。巣鴨の最速145キロ右腕、宮崎陽太郎投手(3年)を土壇場で打ち込んだ。

 打席に入る前、岡本悠監督からささやかれた一言に身震いした。「監督から“バントはないって。4番として誇りに思いました」。4球目の内角直球をジャストミート。あとは押せ押せだった。

 父・教純さん(48)が巨人・原辰徳監督(62)の大ファン。監督通算1000勝を達成した昨年7月30日の広島戦を含め、年間5試合以上は息子を連れ、東京ドームに足を運んだという。「初対面の方にも“タツノリさん”から取っているの?と言われるとうれしい」。16年前の父の決断に感謝した。

 とはいえ鈴木は原監督の現役時代は映像でしか見ていない。「ホームランを打ってバットを投げたシーンはカッコ良かった」。92年7月5日のヤクルト戦、9回に同点2ランを放ち、バットを放り投げたシーンは脳裏に残っているという。ちなみに現在は亀井ファン。「1000安打はライブ(映像)で見ました。ベテランだけど、数字以上に打っているイメージです」。

 チームは2回戦で朋優学院と対戦。「気を散らさず、いければいいと思います」。今年6月、東洋の4番に定着した東東京の“タツノリ”は控えめに己の道を突き進む。 

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2020年7月25日のニュース