DeNA・佐野 逆転サヨナラ満塁弾!目覚めた4番 最遅弾から3戦連発

[ 2020年7月25日 05:30 ]

セ・リーグ   DeNA9―6広島 ( 2020年7月24日    横浜 )

<D・広>9回1死満塁、サヨナラ満塁弾を放った佐野を迎えるDeNAナイン(撮影・会津 智海)
Photo By スポニチ

 若きリーダーが決めた!DeNAは24日、広島戦で劇的なサヨナラ勝利で6月26日の阪神戦以来、約1カ月ぶりの2連勝。主将&4番を務める佐野恵太内野手(25)が2点を追う9回に1点を返し、なお1死満塁からグランドスラムを右中間席に突き刺した。依然として借金1で4位も、強力打線を擁するチームは上位戦線への浮上を目指す。

 高々と右手を突き上げた。上限ギリギリの4989人から降り注がれる拍手を浴びながら、佐野がダイヤモンドを一周した。人生初のサヨナラ本塁打が逆転満塁弾。2日連続のお立ち台で「ずっと緊張していたのでホッとしています。最高です!」と笑顔がはじけた。

 4―6で迎えた9回の攻撃。梶谷の適時打で1点を返すと押せ押せムードだった。「“オースティン、ロペス、決めてくれ”って思っていました」と苦笑いするが、言葉とは裏腹に自らのバットで勝利を運んだ。球団では10年ぶり10本目のサヨナラ満塁弾。その偉業を後押ししたのは「歌」だった。

 この日は「オンラインハマスタ」企画の一環で私設応援団が「リモート応援」を実施。今季初めて本拠地に応援歌やチャンステーマがスピーカーを通じて流れ、今季新たに誕生した佐野の応援歌も初めてお披露目された。レギュラー定着を目指していた昨年の七夕。短冊に記した願いは「応援歌ができますように!!」。願いはかない、4年目の今季に向け2つの歌を提示されて自ら聴いて選んだ一曲。待ちわびた瞬間が訪れ「聞こえていました。うれしかったです。皆さんに覚えて歌ってもらえるような活躍がしたい」と目を輝かせた。

 6連敗後に1分けを挟んで2連勝で借金も1まで減った。引き分けとなった22日の試合前にはミーティングで「こういう時だからこそ、ベイスターズらしく雰囲気よく戦いましょう」と先頭に立って気勢を上げた新主将。自身もその試合で12球団の4番では最も遅い1号を放つと、そこから3試合連発と好調を維持している。
 応援歌の歌詞は♪蒼(あお)き戦士の闘志 果敢に突き進め ハマの空に弧を描け 進め Shiny Road。まさに歌詞の通り、横浜の夜空に歓喜のアーチをかけた。(町田 利衣)

 ≪ハーパー以来≫4番の佐野(D)が逆転満塁サヨナラ弾。自身の満塁弾は昨年4月4日ヤクルト戦以来2本目、サヨナラ弾は自身初で、サヨナラ安打は通算3本目になる。プロ野球の満塁サヨナラ本塁打は、2日広島戦の村上(ヤ)以来81人で86本目。チームでは横浜時代の10年7月18日巨人戦のハーパー以来10本目となった。うち、逆転の肩書付きは同じハーパー以来5本目。4番で打ったのは、横浜時代の04年8月11日阪神戦のウッズ以来4人目だが、日本人の4番となると大洋時代の61年7月12日国鉄戦の桑田武以来59年ぶりだ。なお、チーム別の満塁サヨナラ本塁打数を調べると、巨人の11本が最多で、DeNAはオリックスに並ぶ2位。

続きを表示

この記事のフォト

2020年7月25日のニュース