広島 助っ人3投手の守護神争い 佐々岡監督はスコット、DJ・ジョンソンに高評価

[ 2020年2月20日 05:30 ]

練習試合   広島1―5日本ハム ( 2020年2月19日    名護 )

6回に登板した広島・スコット(撮影・高橋茂夫)
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 広島新助っ人のDJ・ジョンソン投手(30=ロッキーズ)とテイラー・スコット投手(27=オリオールズ)は19日、日本ハムとの練習試合で対外試合に初登板し、ともに1回無失点と好投した。抑えの筆頭候補であるフランスアは2失点と低調で、助っ投3人によるし烈な守護神争いが勃発。新助っ人の両投手は、抑えに名乗りを挙げる零封デビューとなった。

 抑えの適性を見極めようと、新助っ投の力量を推し量る徹底比較が始まった。6回から登板したスコットは、スライダーとツーシームを投げ分ける左右の変化で巧みにかわした。先頭の谷内をカウント1―1から146キロのツーシームで三ゴロ。続く清水に右翼線への二塁打を許すも、松本を内角ツーシームで中飛、代打・王柏融ワンボーロンを外角ツーシームで二ゴロにして無失点で切り抜けた。最速は147キロと上々で、16球中ボール球は5球に抑える制球力が光った。

 「ストライク中心に投げられたことはよかった。3、4月に仕上がる例年よりも状態が良い。ポジションは関係ない。チームのためにベストを尽くすだけだよ」

 一方のDJ・ジョンソンは、直球勝負で押し込んだ。8回先頭の石川亮を147キロで投飛、続く松本の初球にこの日最速の150キロを計測して2球目を149キロで右飛。王柏融にはフルカウントから144キロの外角高めで空振り三振とした。「今日はよかった。ストライクをしっかりと取れた。シーズンに合わせてしっかりとやっていきたい」。13球中、勝負球とする曲がりの大きいカーブは2球だけでも、3者凡退にする球威があった。

 抑え候補の3投手が同日に登板した“守護神争い第1ラウンド”は、筆頭のフランスアが2失点と状態が上向かずに一歩後退。佐々岡監督は「スコットはスライダーとツーシームは右打者に怖さがある。DJ・ジョンソンは直球で三振が取れるパワー投手だと思った」と新助っ投に高評価を与えた。

 昨季は不調の中崎が抑えをはく奪され、代わって抜てきされたフランスアも登録抹消を経験するなど疲弊しただけに、絶対的守護神の台頭はV奪回への必須条件である。K・ジョンソンは先発入りが決定的で、残る助っ投2枠を3人で争う構図となっている。指揮官は「新助っ人を含めた3人で(抑えを)競争してもらう」とし烈な守護神争いを歓迎。現状なら新助っ投が「新・勝利の方程式」の命運を握っている。(河合 洋介)

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