伸びしろ無限大!ロッテ・ドラ1朗希 “平凡”な体力測定から見えた怪物の秘密…「まだまだ鍛えなくては」

[ 2020年1月19日 05:30 ]

順大で大腿四頭筋とハムストリングの筋力測定に臨んだ佐々木朗希(球団提供)
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 伸びしろは無限大!ロッテは18日、新人7選手が16日に順大で行った体力測定結果を公表。最速163キロのドラフト1位・佐々木朗希投手(18=大船渡)は大半の部位で同世代のアスリートに比べ劣っていたが一部で非凡な数値を記録した。今後のトレーニング次第では目標の170キロ到達も近い。

 最先端機器による体力測定。投球に深く関わる肩関節外旋筋力はドラフト4位・横山(専大松戸)、育成ドラフト1位・本前(北翔大)の3投手で最も低い数値だった。だが運動学において回転運動の速さを表す角速度で珍しい数値が出た。

 担当したスポーツ健康科学部の窪田敦之准教授は「大リーグの投手を対象とした過去の研究と比較しても、角速度が大きくなると全員筋力が下がるが、佐々木投手のみ下がらないどころか高くなる。これこそが高校生の体格、体力で160キロ級の直球を投じる特徴かもしれない」と目を丸くした。

 垂直跳びでは新人7選手でトップの73センチを記録した。NBAの平均記録は71センチで陸上跳躍競技のトップクラスの選手でも70センチ台とされている。肉体は成長途上にあり、今後にさらに伸びる可能性はある。さらに50メートル5秒8の記録を出す太腿の細かい筋力を測った結果、窪田准教授は「短縮性(ハムストリング)の筋力と伸張性(大腿四頭筋)の筋力を測定、数値化し、我々のデータに照らし合わせると100メートルを10秒3程度で走るスプリンターと同等の数値」と明かした。

 佐々木朗は「まだまだ体は鍛えなくてはいけない。弱い部分などを把握して、よいところは伸ばして頑張りたい」と目を輝かせる。己を知ることで、怪物はさらに強くなれるはずだ。 (横市 勇)

 ◆ロッテ楠貴彦コンディショニングディレクター兼育成統括 トレーニングを積み、弱いところを強化することで、もっと能力は伸びる。今まで見たことのない能力の高さを感じる。

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