阪神ドラ1大山 “大山田”化計画 二遊間から打って守れる4番へ

[ 2016年10月22日 05:30 ]

内野ノックを受ける大山
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 主砲候補を「大山田」化だ! 阪神・金本知憲監督(48)が21日、ドラフト1位指名した白鴎大・大山悠輔内野手(21)を二遊間で試す方針を示した。理想に掲げたのは二塁手ながら強打を誇るヤクルト・山田だ。既に来春1軍キャンプに連れて行く方針を固めており、無限の可能性を秘める将来の4番候補を鍛え上げる算段だ。

 枠にはめるつもりは毛頭ない。大山は白鴎大では主に三塁を務めて1メートル81、85キロのガッシリした体格ながら実は捕手以外の内外野全ポジションを守れるマルチプレーヤーだ。それなら…。金本監督は将来の4番候補の可能性を最大限に広げる起用方針を示した。

 「まだ分からないけど、難しいところからやらせていきたい。今年の一つの方針として、すぐ簡単なポジションに逃がさないということでやってきたから。とりあえず、難しいところからやらせる。限界だなと思ったら、それからちょっとずつ(守備の難易度を)下げていくというかね。できるだけ二遊間を試して、次に三塁、次に外野」

 大学で三塁手だったからプロでも…という安易な発想は辞書に無い。すでに適性も見いだした。大山のノック守備の映像もチェック済みで、「スローイングにすごい自信を持っているみたい。試合で悪送球したことが無いとか。かなりレベルが高いみたいだね。すごいよ」と認めた。せっかく守れるのなら最も難易度の高い遊撃、二塁から試していく。大型二遊間プレーヤー誕生の可能性を狭める必要はない。

 「二塁もね。小久保が二塁だったし、井口とかもね。30発以上、打てる二塁手もおったわけだしね。(ヤクルト)山田がそうであるように。今、二塁手が打ってくれたら大きいね。というか二塁手が打つようになってきているんよね。(広島)菊池とかもそうだし」

 理想像は2年連続トリプルスリーを達成している山田だ。守備負担の大きな二塁を守りながら主軸も務める存在感は、まさにチームの大黒柱。実際に20日の指名直後には大山の印象を「打撃がしなやかで強い。タイプ的にはヤクルトの山田選手に似ている」と評していた。打撃面だけでなく守備面でも「山田級」のパフォーマンスを見せてくれれば…。阪神では85年の二塁手・岡田以来となる二遊間プレーヤーの30本塁打以上も決して夢物語ではない。

 来春キャンプでは沖縄・宜野座で1軍スタートさせる方針も固めている。すべての可能性を模索しながら、大山の真価を見極めていく算段だ。(惟任 貴信)

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