中京―崇徳2日がかりでも終わらない 延長30回0―0

[ 2014年8月30日 05:30 ]

全国高校軟式野球選手権大会準決勝の中京―崇徳戦のスコアボード。16回から再開され30回まで行われたが、勝負がつかなかった

 第59回全国高校軟式野球選手権大会第5日は29日、兵庫県の明石トーカロ球場で前日に延長15回、0―0でサスペンデッドゲーム(一時停止試合)となった中京(東海・岐阜)―崇徳(西中国・広島)の準決勝を16回から再開し、30回を終えても両チーム無得点のまま譲らなかった。大会史上最長イニングの25回を更新。大会規定により、再びサスペンデッドとなり、30日に31回から始める。

 果てしない0―0。勝利の女神は再びどちらにもほほ笑まなかった。死力を尽くした30回、6時間16分に及ぶ戦いの結末は、またも翌日へ。互いに決め手を欠いて無得点に終わり、中京の平中亮太監督は「勝ちきれないのは私の責任」と後手に回った采配を悔やんだ。

 16回から再開された試合は、両投手の意地が激しくぶつかり合った。中京の松井が「強気を前面に押し出した」と言えば、崇徳の石岡も「先に打たれるわけにはいかなかった」と闘争心をあらわにした。石岡は土砂災害が起きた地元・広島のことも思い浮かべ「被災した方々を元気づける思いで投げた」と笑顔で振り返った。2日合わせ、いずれも1人で30回を投げ抜いた。松井は432球、石岡は391球。2人で計823球となった。

 崇徳は30回裏、四死球と安打で1死満塁とサヨナラの好機を得たが、4番の沖西が投ゴロに打ち取られ、併殺でこの日の幕は下りた。最大のチャンスを逸し、中河和也監督は「ここまでの試合になると思わなかった。できれば勝負をつけたかった」とため息をついた。

 同大会は日程の消化を優先させるため、硬式の全国大会のように延長15回で引き分け再試合ではなく、決勝戦を除いて一時停止試合となるサスペンデッドゲームを採用する。これまでの最長イニング試合は81年と83年に記録された25回だった。

 松井、石岡ともに打線の援護がなく、疲労は深刻だ。松井は「精神的にも体力的にも相当こたえている」と話すのもやっとの様子。31回から始まる3日目に向け、平中監督は「次はここぞという場面で動く」と先手を意識し、中河監督は「とにかく気持ちで負けないこと」と精神面を説いた。3日目も無得点が続いたり、同点のまま45回に達すれば、サスペンデッドゲームの繰り返し。まさにエンドレスの死闘だ。

 ≪点入りにくく延長多い軟式≫軟式野球は硬式に比べて打球が飛ばず、点が入りにくいとされる。これまでも延長になることが多く、1981年、第26回大会の口加(長崎)―大津(山口)、83年の第28回大会の平工(福島)―松商学園(長野)の2試合で記録された25回が最長だった。

 ◆サスペンデッドゲーム 全国高校軟式野球選手権大会の準決勝までに適用される。15回ごとにいったん試合を打ち切り、後日次の回から再開する。試合が継続しているため、再開した回で決着する場合もある。選手は一度退くと、再びその試合に出場できない。日本高野連は硬式に比べ、軟式は投手の肘や肩への負担が軽く、日程の消化も進むため採用している。決勝は硬式と同様に15回で引き分け再試合となる。

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