大谷劇場だ!初V打、投げた、もめた…降板後はライト守った

[ 2013年6月19日 06:00 ]

<広・日>5回無死満塁、日本ハム・大谷が勝ち越しとなる遊ゴロを放つ

交流戦 日本ハム7-4広島

(6月18日 マツダ)
 リアル二刀流はV打デビュー。日本ハムの大 谷翔平投手(18)が18日、広島戦に「5番・投手」で初めて投手と野手の「二刀流」で出場した。投手では3回にブラッド・エルドレッド内野手(32)に乱闘寸前の死球を当てるなど4回3失点で2勝目を逃したが、打者としては5回に遊ゴロでプロ初の勝利打点をマーク。その後は右翼の守備に就き、チームの4連勝に貢献した。打って、投げて、騒ぎも巻き起こし、まさに大谷劇場だった。

 3時間34分を満喫した大谷は、すがすがしい表情でベンチ裏通路に出てきた。

 「野手としては50点。投手としては試合をつくれなかったし30点ですかね」。先発したマウンドは4回3失点で降板となったが、投手のミスをバットで取り返せるのが二刀流だ。

 2回、マウンドから下りて慌ただしく入った先頭で低めのチェンジアップをうまく拾った。一塁線を破る二塁打でチャンスメーク。3点ビハインドの4回1死一塁では四球を選んで小谷野の適時打などを呼びこんで、同点をお膳立てした。

 そして5回無死満塁では左腕・久本から遊ゴロながら決勝点も叩き出した。「詰まったのが幸いしました。本当は粘ってファウルにしなくてはいけないんですけどもね」と反省しながらも、きっちりとプロ初の勝利打点をマークした。

 投手で5番。1963年に梶本隆夫(阪急)が3番・投手で出場して以来50年ぶりに投手が中軸打線に座った。5回からは右翼の守備に就いた。通常、降板した投手は肩、肘にアイシングを施すが、それも後回し。「とにかく集中力を切らさないように。外野の仕事だけを意識した」。守備機会はなかったが、9回に代打を送られるまでグラウンドに立ち続けた。二塁打と四球で2度出塁し、走者として1球ごとにリードを大きく取って相手投手をけん制。「ああいう必死な思い、姿が重要」と栗山監督もその一生懸命さを評価した。

 指揮官はこの日午前中に旧広島市民球場の跡地を訪問。投手の負担も考え、下位打線に置く案もあったが「市民がプロ野球を支えた地でこういった姿を見てもらえるのも何かの縁」と、中軸起用を最終決断した。球界には二刀流に関して批判的な声が多くあることも承知しているが、栗山監督は「可能性があるということをみんなが感じてほしい」と言う。

 ただひたすら、真っすぐに野球に取り組む姿勢はナイン、裏方からも愛されている。大谷は「楽しかった。まだ課題はありますけれど、一つ一つクリアしていけばもっと楽しくなる。今までよりも疲れたけれど、(チームが)勝てたのでいいかな」と笑った。

 まるで漫画のような二刀流劇場に栗山監督は「本当は最後にマウンドに上がれば漫画だけどね」と冗談めかした。だが、それはもはや冗談には聞こえてこない。

 ≪先発投手がクリーンアップで安打、打点は63年ぶり≫高卒ルーキーの大谷(日)が「5番・投手」で先発出場。2リーグ制後、3~5番の打順に座って先発登板したのは63年梶本(阪急)以来50年ぶり5人目。新人では50年関根(近鉄)に次いで2人目だが、高卒では大谷が初めてだ。投げては勝ち負けはつかなかったが4回3失点。打っては2回に二塁打と5回にはV打となる遊撃ゴロでチームの勝利に貢献した。クリーンアップに座って先発した投手で安打、打点をマークしたのは50年武智(広)以来63年ぶり。また、パの投手のV打は05年に西口(西)、馬原(ソ)がマークして以来。日本ハムでは81年勝利打点制が採用されてから初めてになった。

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