オリまさか…テギュンにシフト破られ流れ失う

[ 2011年4月27日 06:00 ]

<ロ・オ>4回、適時二塁打を放つロッテの金泰均

パ・リーグ オリックス0-6ロッテ

(4月26日 QVC)
 全く想定外の打球だった。4回無死一塁。ロッテ・金泰均(キム・テギュン)の打球は、シフトをあざ笑うかのように左翼線を転がる。一塁走者の大松は楽々生還。天敵・成瀬を相手に禁断の先制点を与え、オリックスは流れを失った。

 「(金泰均は)左に飛ぶ確率が少ない。風もあった」。佐竹外野守備走塁コーチが振り返る通り、金泰均は引っ張った場合でも左翼線への打球は少なく、左翼線の飛球が押し戻される風も吹いていた。左翼のT―岡田は「変化球を引っかけて左翼線に飛ぶことはあるけど少ない。指示もあったし、自分の意志もあった」と守備位置を左中間寄りへ変えた。

 ところが、131キロスライダーを打った一打は三塁横を抜ける。定位置ならフェンス手前で追いつき、一塁走者の生還も許さなかった。野球は確率のスポーツ。打球傾向とグラウンド状況を加味した守備位置の判断は責められない。ただ、金泰均は「打ったのは直球」と言った。直球のタイミングでスライダーを打ったため、バットの先で引っかけたのだ。こんな想定外が起こるところに最下位チームの現状が表れていた。

 ▼ロッテ・上川内野守備走塁コーチ(三塁コーチャーとして)左翼線が空いた隊形は確認していた。無死一塁で、確実にセーフとならない限り止めるケース。自信を持って間に合うと判断した。

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2011年4月27日のニュース