「どうする家康」初回 源頼朝“登場”の舞台裏 番組CP「自然な流れ」当時の東国武士のヒーロー的存在

[ 2023年1月9日 05:00 ]

大河ドラマ「どうする家康」。松平次郎三郎(松本潤)は「源頼朝公が天から降ってこられた」?(C)NHK
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 嵐の松本潤(39)が主演を務めるNHK大河ドラマ「どうする家康」(日曜後8・00)は8日、15分拡大版でスタートした。初回は主人公・松平次郎三郎(のちの徳川家康)が鎌倉幕府初代将軍・源頼朝に例えられる一幕があり、前作「鎌倉殿の13人」を思い浮かべる視聴者が続出。インターネット上で反響を呼んだ。

 <※以下、ネタバレ有>

 「リーガル・ハイ」「コンフィデンスマンJP」シリーズなどのヒット作を生み続ける古沢良太氏がオリジナル脚本を手掛ける大河ドラマ62作目。弱小国・三河の主は、いかにして戦国の世を生き抜き、天下統一を成し遂げたのか。江戸幕府初代将軍を単独主役にした大河は1983年「徳川家康」以来、実に40年ぶり。令和版にアップデートした新たな家康像を描く。古沢氏は大河脚本初挑戦。松本は大河“初出演”にして初主演となる。

 第1回は「どうする桶狭間」。駿河の今川義元(野村萬斎)に服属し、人質生活を送る松平次郎三郎(松本)。ある日、父の法要のため、三河・岡崎に里帰り。出迎えた家臣・酒井忠次(大森南朋)は「逞しいお姿になられて。ひと目見た時、何じゃ、源頼朝公が天から降ってこられたかと思いましたぞ」と次郎三郎の成長ぶりを例えた。

 前作「鎌倉殿の13人」においては、俳優の大泉洋が頼朝役を演じた。

 また、名を元康を改め、大高城への兵糧入れを任された際には、不満を並べる松平家筆頭家老・鳥居忠吉(イッセー尾形)を「黙らんか、じじい!」と一喝した。

 これは「鎌倉殿の13人」最終回(昨年12月18日)、承久の乱の時に北条朝時(西本たける)が三浦義村(山本耕史)を野次った「じじい、うるせえんだよ」を彷彿。

 SNS上には「源頼朝に例えられる…前作オマージュ?」「さり気なく佐殿リスペクト」「(松本が家康役で登場した)『鎌倉殿の13人』最終回へのお返しなのか」「じじい、うるせえんだよ。戦国の世に復活(笑)」「謎のシンクロニシティーw」などの声が相次いだ。

 制作統括の磯智明チーフ・プロデューサーによると、「どうする家康」初回が執筆されたのは「鎌倉殿の13人」スタート前の2021年秋。「なので、古沢さんも頼朝=大泉さんというイメージは、まだありませんでした」と明かしつつ、鎌倉幕府が編纂した公式の史書「吾妻鏡」を家康が愛読していたことに言及。「『鎌倉殿の13人』の最終回でも描かれておりましたが、家康も頼朝のことをとても尊敬していて、当時、東国の武士にとっては誰もが憧れるヒーローのような存在でした。三河武士の忠次が頼朝の名を口にしても不都合がないと考え、古沢さんが自然な流れで台詞をお書きになりました。諸説ありますが、家康の『家』は頼朝の祖先の源義家から採った説もあるそうです」と経緯を解説した。

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