大谷翔平 3戦ぶり3号で5戦3発 松井秀喜氏の日本選手最多メジャー通算175号へあと1 今季初3安打

[ 2024年4月9日 10:16 ]

インターリーグ   ドジャースーツインズ ( 2024年4月8日    ミネアポリス )

3戦ぶり3号を放った大谷翔平(撮影・光山 貴大)
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 ドジャースの大谷翔平投手(29)が8日(日本時間9日)、敵地でのツインズ戦に「2番・DH」で先発出場。第4打席に3試合ぶりの一発となる3号を放った。これで最近5試合で3本塁打の量産ぶり。メジャー通算174本塁打とし、松井秀喜氏の持つ日本選手最多の175本塁打にあと1本に迫った。第1打席は中越え二塁打、第3打席で左翼線二塁打を放っており、1試合3安打は今季初となった。

 大谷のバットが止まらない。この回にジェームズ・アウトマンの勝ち越しソロが飛び出し、1点リードで迎えた7回2死走者なしの場面だった。カウント2-1から元広島の右腕ランディ・ジャクソンの4球目の86マイル(約138.4キロ)スライダーを振り抜くと、打球は左翼席最前列で弾んだ。打球速度は106.9マイル(約172.0キロ)、飛距離は376フィート(約114.6メートル)、打球角度は38度だった。初球には右足に自打球を当てて「アイー!」と大きな声で痛がっていたが、ゆっくりダイヤモンドを一周するとベンチではナインと笑顔でハイタッチを交わした。

 ジャクソンとの日本時代の対戦は、2016年のリーグ戦、日本シリーズの計5打席で4打数1安打1四球。リーグ戦は左安、三振で、日本シリーズでは四球、遊ゴロ、三振だった。

 5日のカブス戦でメジャー通算173本塁打とする今季2号を放った。試合前は日本選手最多175本塁打の松井秀喜氏にあと2本に迫る中、この記録について問われると「もちろん早く打ちたいなって。そこ(日本選手最多本塁打)までというより次の1本、次の1本っていうこと。シーズン中は特にそうだと思うので。今日もし打ったら、また明日打てるように。その次の日もその次の日もっていう感じなので。もちろん特別な数字ではあるので早く打ちたいなと思います」と意欲を示していた。

 初回先頭のムーキー・ベッツが四球を選んで歩くと、大谷が第1打席を迎えた。ストライクゾーンは積極的にスイングを仕掛け、空振りとファウルでカウント2-2と追い込まれたが、5球目の92マイル(148.1キロ)速球を完璧に捉えると、110.1マイル(約177.2キロ)の痛烈な打球は中堅手の頭を越える二塁打となった。続く3番のフレディ・フリーマンも無死二、三塁から中堅後方へ大きな飛球を打ち上げ、中犠飛で1点を先制。しかし、大谷は中堅手の頭を越えると判断したのか大きくハーフウエーを取っており、中堅手の捕球によって三塁へのタッチアップはできなかった。

 第2打席は3回2死走者の場面。相手バッテリーは全球内角攻めで、カウント2-2からの内角カットボールに詰まらされて中飛に打ち取られた。

 第3打席は1点を追う6回の先頭だった。この回から左腕スティーブン・オカートに継投。その左腕に対し、初球の93マイル(約149.7キロ)の速球に詰まらされたが、左翼線へポトリと落として悠々と二塁に達した。その後、フレディ・フリーマンの右前打で大谷は三塁へ進むと、4番のウィル・スミスの右前適時打で同点のホームを踏み、2得点に絡む活躍を見せた。また、この試合2本の二塁打を放ち、二塁打は今季7本目。ブレーブスのオルランド・アルシアら2位(5本)に2本差をつけ、この時点で大リーグトップに立った。

 前日7日のカブス戦では今永昇太との日米通じて初対決が実現。しかし、直球を軸に真っ向勝負できた今永の球威に負け、空振り三振、三邪飛に打ち取られた。

 しかし、自己最長となる2時間51分の雨天中断を挟み、今永が降板した後の第3打席にドジャース移籍後初となる三塁打を放つと、第4打席は中越えの適時二塁打を放ってチーム唯一、自身2戦ぶりの打点をマークした。4試合連続マルチ安打は、昨年6月11日~14日に4試合連続でマークして以来の自己最長タイとなった。

 この2安打について、大谷は今永との対戦で凡退した後、室内ケージでクリケットのバットを使って練習していたことを明かした。「昨日2安打したので今日もやろうかなと思っています」とし、効果については「クリケットのバットは面になっているので、面で捉えていくというか。どちらかというと体を振って返しているのが早いスイングではあったので、握った時に練習の一環として良さそうだなと思ったのでやりました」と話していた。

 4月2日のジャイアンツ戦では3打数無安打に終わり、打率は一時.242まで低下。しかし、4月3日のジャイアンツ戦から自身2度目の自己最長タイ4試合連続マルチ安打で打率は.320まで急浮上して完全復活を印象づけていた。

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