【阪神2軍リポート】育成ドラ2の快足ルーキー・福島圭音 近本からもらった、ずっと大切にしている言葉

[ 2024年4月9日 05:15 ]

2日の中日戦で、1試合2盗塁を決めた阪神・福島(右)
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 【阪神2軍リポート】今年も月1回のペースで、鳴尾浜で汗を流す若虎を「2軍リポート」で取り上げる。第1回は育成ドラフト2位の快足ルーキー・福島圭音外野手(22)。

 まだ遠くに見える背中に、いつか追いつき、追い越す日のために。福島は鳴尾浜で連日、汗を流している。

 興奮と緊張が入り交じっていた。宜野座春季キャンプの第4クール初日の2月16日。入団前から「目標」と語っていた近本に、自身の武器でもある走塁や守備の技術を学んだ。

 「体の大きい選手たくさんがいる中、近本さんは自分と同じ(小兵の)タイプで戦っていると考える、とやっぱり凄い」

 同12日に行われた1、2軍合同の紅白戦で適時打&盗塁のアピールが実り、岡田監督が「1軍に上げる。スライディングも良かった」と昇格を即決。1軍合流の初日から、積極的に声を掛けた。盗塁王を4度獲得(19、20、22、23年)するなど、不動のリードオフマンとして活躍する大先輩を「僕からしたら天才肌」と表現。ともに練習する時間は刺激的だった。キャンプ終了後に2軍合流となったが、沖縄から関西に持ち帰り、ずっと大切にしている言葉がある。

 「近本さんに“どんどん考えないでチャレンジしろ”と教わった。“自分がやってきたことしか今は出ないんだから、考えないで動きなさい”と言われたので、盗塁の時も全部考えないで動くようにしています」

 その金言を胸に、ウエスタン・リーグで奮闘。「いい結果が出ている」と手応えを得つつある。3月29日のソフトバンク戦で初盗塁、翌30日には初安打をマーク。2日の中日戦では初の1試合2盗塁を決めた。ここまで5盗塁はリーグ5位タイ。打率は・231ながら、7日の広島戦まで6試合連続安打をマークしている。

 同じ身長1メートル71。プロ野球選手としては小柄な体躯(たいく)での攻守の躍動は、自身のモチベーションにもなっている。「自分からしたら、めちゃくちゃ大きな存在。身長が小さい僕みたいなタイプは、近本さんが活躍してくれるから需要が出てくる」。3日のDeNA戦で放った今季1号本塁打にも「見ました。えぐいっすね」と目を輝かせた。

 同じ土俵に立つためにまずは支配下昇格を目指す。「ライバルだって思われるくらい頑張らないといけない」。背番号126は、今日もグラウンドを駆け回る。(杉原 瑠夏)

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