広島・田村 思い出の甲子園で「復活」誓う「楽しみ」 高校時代以来の「聖地」でチームの連敗も止める

[ 2024年4月9日 06:15 ]

広島・田村
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 広島・田村俊介外野手(20)が、9日からの阪神3連戦(甲子園)での奮起を誓った。目下打率・167と低調で、チームは甲子園で昨年5月から1分けを挟んで10連敗中(ポストシーズンを含む)。直近3試合は無得点の貧打が響き、現在は借金2の最下位となっている。愛工大名電(愛知)3年夏に本塁打を放った21年以来3年ぶりで、プロ入り後初めて甲子園でプレーする田村は、自らのバットで鬼門突破に導く覚悟を示した。

 思い出の場所から上昇への道を切り開く――。田村は甲子園での躍動を心待ちにし、胸を高鳴らせた。

 「プロになってから甲子園は行ったことがないので、楽しみ。阪神ファンは(熱狂ぶりが)凄いですが、その中でも自分のプレーをしたい。高校野球とは全然雰囲気も違うと思いますし、楽しくやりたい」

 愛工大名電時代、21年夏の甲子園では東北学院(宮城)との初戦で右中間にソロ本塁打を放った。聖地で一発の再現も期待される中、「ホームランも打ちたいですけど、そこだけじゃなくて、状況に応じた打撃をしたい」と足元を見つめた。

 当時はコロナ禍で入場制限があり、満員の甲子園でのプレーは初めてとなる。今回は虎党がスタンドを埋める完全アウェーが予想されるが、好球必打のスタイルは貫いていく。

 「1球目から勝負する。ストライクにきた球は全部いこうと思っている。追い込まれてからは落ち球系が多くなるので、そのカウントにならないよう、自分の間で勝負できればと思う」

 高卒3年目の今季は開幕から8試合のうち7試合で先発起用されているが、目下打率・167、0本塁打、1打点と低調。得点圏に走者を置いた場面では7打数無安打と、思うような結果が出ていない。25打席で三振を8個記録していることも踏まえ、「チャンスをもらっている時期なので、そのチャンスをつかめるように結果を出していきたい」と積極打法で浮上のきっかけをつかみにいく。

 チームは甲子園では昨年5月19日の勝利を最後に、CSファイナルSも含め、1分けを挟んで10連敗中。今季は開幕3カードを3勝5敗で終え、直近3試合で無得点と打線のつながりを欠いている。新井監督は「(流れを変えたいのは)当然。(打開策は)考えていく」と前を向く。重苦しいムードを払拭するためにも、田村は「勝つためのプレーをやっていきたい」ときっぱり。20歳の若ゴイが本領を発揮すれば、流れは変わるはずだ。 (長谷川 凡記)

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