早すぎる死…元阪神・横田慎太郎さん 引退後も著書、SNS、ファンミ、YouTubeなどで発信続けた

[ 2023年7月18日 20:15 ]

2019年、ウエスタン・リーグのソフトバンク戦で行われた引退セレモニーで涙を流しプロ野球選手に別れを告げた横田慎太郎氏
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 阪神で14年から6年間プレーし19年に現役引退した横田慎太郎(よこた・しんたろう)さんが18日午前5時42分、脳腫瘍のため死去した。28歳。鹿児島県出身。現役引退の原因にもなった脳腫瘍が昨年に再々発。治療を終えて今春から療養に入っていた。

 横田さんは2013年、鹿児島実からドラフト2位で阪神に入団。16年には開幕スタメンを勝ち取ったが、その後、頭痛や視野の異常を感じるようになり、17年の春季キャンプ中に脳腫瘍と診断された。再びユニホームを着ることを目標に、2度の手術や放射線、抗がん剤など過酷な治療を乗り越えた。

 19年9月26日、ソフトバンクとの2軍戦に出場。8回裏、センターの守備についた横田さんのところに打球が飛んできた。視力は回復していなかったが、横田さんは見事に捕球しノーバン送球、走者をアウトに。この引退試合での雄姿は、“奇跡のバックホーム”と称賛され、今も語り継がれている。

 引退後、脊髄に腫瘍が見つかり、再び闘病。それでも20年8月から、川藤幸三氏のYouTubeチャンネル「川藤部屋」にプロデューサーとして参加。ファンミーティングを開催したり、ツイッターやインスタグラムでも野球の魅力を発信し続けた。

 21年には、自身の野球人生や闘病生活をつづった著書「奇跡のバックホーム」(幻冬舎)を発売。22年3月には同書がABCテレビでドラマ化され、大の虎党・間宮祥太朗が横田さん役を務めた。

 ツイッターは今年4月21日までリツイート投稿があったが、その後投稿はなくなった。7月18日、横田さんは短くも、人々に勇気や感動を与えた28年の生涯に幕を閉じた。

 なお、この日午後7時から配信予定だった「川藤部屋」の収録動画は、「諸事情によりお休みいたします」と公式ツイッターで同日、知らされた。
 

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