神戸第一の新星・日浦がスーパー救援 2戦16回1/3無失点 激戦区に逸材がいた

[ 2023年7月18日 04:00 ]

第105回全国高校野球選手権兵庫大会3回戦   神戸第一2―0兵庫工 ( 2023年7月17日    ほっと神戸 )

<神戸第一・兵庫工>2番手として登板した神戸第一・日浦 (撮影・亀井 直樹)
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 第105回全国高校野球選手権(8月6日開幕、甲子園)の出場校を決める地方大会が17日に各地で開催された。兵庫大会では、春夏通じて甲子園初出場を目指す神戸第一が兵庫工を2―0で下して4回戦に進出。救援した日浦颯斗(はやと=3年)が7回1/3無失点に抑え、初戦から2試合連続の零封勝利に貢献した。

 全国屈指の激戦区に、まだ見ぬ逸材がいた。神戸第一のエース右腕、日浦颯斗は2回2死一、二塁で救援して窮地を脱し、3回以降は三塁を踏ませることなく、7回1/3を4安打無失点に抑えた。104球で1―0完封勝利を飾った14日の尼崎双星戦に続く好投で、今大会は2試合計16回1/3無失点に伸ばした。

 「制球がばらついていたが、アウトを取るたびに修正できた。失点0は意識している」

 あまり知られた存在でないことには事情がある。本格的に投手を始めたのは高校入学後。川口武次郎監督が「地肩が強かったし元々素質もあったので期待していた」と捕手から転向させた。さらに1年時の10月に股関節を手術して1カ月の入院。その後もリハビリなどに時間を要した。

 ほぼぶっつけで臨んだ昨夏は2回戦敗退でも、今秋ドラフト上位候補の坂井陽翔を擁し今夏も優勝候補に挙がる滝川二に対して2番手で4回2/31失点(自責0)に抑え、可能性を示していた。

 1メートル68、68キロの小柄でも速球は最速145キロを誇る。手術後のリハビリ期間中も含め、「嫌なトレーニングだった」という体幹と肩回りを含めた上半身強化を徹底し、手術で股関節の可動域が広がった下半身が絶妙にマッチして理想的な投球フォームをつくり出すことに成功。2試合で無四球の制球力も武器の一つだ。

 「目指すところは点を取られない、信頼してもらえる投手。そして兵庫No・1」

 選抜準優勝の報徳学園ら難敵ぞろいでも、無失点を続ける限り負けることはない。真夏に出現した超新星が“熱い夏”を演出する。

 ◇日浦 颯斗(ひうら・はやと)2005年(平17)7月27日生まれ、兵庫県神戸市出身の17歳。小4から「東灘小学校少年団野球部」で野球を始め外野手。本庄中では軟式野球に所属し捕手。神戸第一で本格的に投手を始める。2年夏からベンチ入りし同年秋からエース。1メートル68、68キロ。右投げ右打ち。

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