福島敦彦氏 配球変更で見事な攻め 素晴らしかった高尾―只石2年生バッテリーの対応力

[ 2023年3月28日 07:00 ]

第95回選抜高校野球大会第8日・3回戦   広陵3―2海星 ( 2023年3月27日    甲子園 )

<広陵・海星>準々決勝進出を決め、タッチをかわす高尾(中央)ら広陵ナイン(撮影・大森 寛明)
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 【福島敦彦の迫球甲子園】総合力で広陵が上回ったが、海星が持てる力を発揮し、非常に面白いゲームだった。

 広陵の各打者はレベルが高い。2巡目まで海星の左腕・吉田君の両サイドに加え、高低もうまく使った配球に対応できず。特にチェンジアップにタイミングが合っていなかったが、3巡目に入った5回以降は慣れに加え、狙い球を絞った部分もあるが、対応力が格段に上がり、強振する場面が多くなった。

 高尾君―只石君の2年生バッテリーも対応力が高かった。2点ビハインドの4回1死二、三塁。得点を許せばさらに流れを失うところで配球を変更した。序盤は真っすぐを狙われておりカーブ、落ちる球など縦の変化を最大限に使う見事な攻めだった。回を追うごとに“見せ球”の真っすぐも威力を発揮した。相手打者の苦手な部分を試合中に分析し、実行できるあたりはさすがだ。

 海星は吉田、高野の両投手がすばらしかった。強打者の真鍋君には1四球のみで残り3打席を完全に封じたことは自信にしてほしい。(報徳学園、慶大、中山製鋼元監督)

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2023年3月28日のニュース