日本ハムの開幕投手・加藤貴が新球場での開幕戦へ予行演習 紅白戦で3回5奪三振

[ 2023年3月3日 06:00 ]

日本ハム紅白戦   白組8-2紅組 ( 2023年3月2日    エスコン )

紅白戦で先発し、3回3安打1失点だった加藤貴(球団提供)
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 新時代の幕開けへ上々の滑り出しだ。日本ハムの開幕投手に決まっている加藤貴之投手(30)が2日、新球場「エスコンフィールド北海道」での初実戦となった紅白戦に白組で先発した。3回3安打1失点だったが5三振を奪うなど、負けられない30日の開幕・楽天戦に向け、順調な調整ぶりを見せた。

 開幕戦当日と同じ条件のまっさらなマウンドに加藤貴が立った。安打を打たれても、持ち前の冷静さで淡々と投げていった。「前回(2月23日のロッテとのオープン戦、2回2失点)よりはまあ、自分の思ったところというか、ある程度のものはできたかな」と手応えを得た。

 初回先頭の中島にいきなり中前打を浴びたが、バッテリーを組んだ宇佐見が二盗を阻止。続く奈良間、アルカンタラを連続三振に仕留めた。緩急を駆使し、ゴロを打たせる投球が持ち味だが、5三振を奪った。それでも「本当はもっと打たせてアウト取りたかったっていうのが本音。(5奪三振は)あんまり気にしてないです」と冷静に受け止める。一方で無四球投球で、昨季にNPB記録となるシーズン11与四球を樹立した制球力を見せた。

 ただ、大事な開幕戦に向けて求めるものはまだ先にある。2回には清水に甘く入ったチェンジアップを捉えられ、「エスコン第1号」となる一発を左越えへ運ばれた。「失投がもったいないと思うので、一発を気をつけて。やっぱ(球場は)狭いので」。昨季までの本拠地・札幌ドームよりもフェンスが低くなり、本塁打が出やすい新球場での初実戦。被弾した経験も糧にしていくつもりだ。

 マウンドを降りれば、新球場での真新しいロッカールームでリラックスし「いいっすよ。広いです」と笑顔。新庄監督が「映画館みたい」と言う豪華なスペースで、左のエースは「まあ、そんな感じっすね」と同調した。

 開幕まで残り1カ月を切る中、「真っすぐの精度を高くしたい」と今後の調整のポイントは見えている。加藤貴らしく、焦らず淡々と準備を進める。(田中 健人)

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2023年3月3日のニュース