巨人・中田が今春1号 実戦14打席目 17年WBC3発男が侍へエール弾「純粋にファンとして見たい」

[ 2023年3月3日 05:11 ]

巨人紅白戦   白組3-2紅組 ( 2023年3月2日    沖縄セルラー )

紅白戦の6回、中田翔は本塁打を放つ(撮影・西川 祐介)
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 侍に届けとばかりにバットを振り抜いた。風速10メートルの強風が吹き荒れる中で行われた巨人の紅白戦。白組の「4番・一塁」で出場した中田翔は、実戦14打席目で今春1号となる決勝弾に「一本出たのはどうでもいい。(勝って)罰走がなくなったという喜びの方が大きかった」と笑った。

 2│2の6回先頭で打席に入り、代木の141キロ直球を左中間席に運んだ。この試合、敗戦チームには本塁から左翼ポールまでの往復走が科せられていた。絶対に負けられない紅白戦での決勝弾に、“中田節”もさえた。

 侍へのエール弾だ。自身は13、17年のWBCに連続出場。いずれも準決勝で敗退したが、前回17年はチーム最多の3本塁打をマークした。「155キロでストンと落ちる球もあった」と独特の軌道を描く海外の投手に対して当時、心がけていたのは積極性。3本塁打はいずれもファーストストライクから振りにいき、3球以内で仕留めたものだ。この日も速球が打者の手元で動く「シロキボール」が持ち味の2年目左腕・代木の「真っスラ気味だった」という内角高めの球をミート。原監督も「新しい翔になったという感じがします。今年は宮崎(キャンプ)の初日から風景が変わったなと。ワクワクするような感じで彼を見ている」と評した。

 史上最強とも称される今回の侍ジャパン。日本ハム時代の恩師である栗山監督、公私で慕うダルビッシュに加え、前夜には大谷もチームに合流するために帰国した。「僕が一番慕っている監督で、偉大な先輩、凄い後輩がいる。ダルさんや(大谷)翔平が来ることは凄いこと。純粋にファンとして見たい」。日本ハム時代に大谷と「ON砲」も形成した男は、侍ジャパンから刺激を受けながらシーズンへの準備を進める。(花里 雄太)

 ≪13年野手最年少 17年は中軸5番≫▽中田翔とWBC 13、17年の過去2大会に出場。野手最年少だった13年は6試合で21打数6安打、打率.286。17年は5番として筒香らと中軸を担い、オランダとの2次ラウンド初戦では日本人選手初となる3試合連続アーチなど5打点をマーク。6試合で21打数5安打で打率こそ.238も、チーム最多の3本塁打、8打点。ともに準決勝で敗れ、世界一奪還はかなわなかったが、国際大会で勝負強さを発揮した。

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2023年3月3日のニュース