ヤクルト・小川「大事な初戦」でCS7年ぶり白星 「勝負どころ」2回無死二塁で原口と息詰まる13球

[ 2022年10月13日 05:20 ]

セCSファイナルステージ第1戦   ヤクルト7-1阪神 ( 2022年10月12日    神宮 )

<ヤ・神>7回、好守の村上を指差す小川(撮影・大森 寛明)
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 満員のスタンドもどよめいた、息詰まる13球の攻防。軍配はヤクルト・小川に上がった。3点を先制した直後の2回。先頭・大山に左翼線二塁打を許し、無死二塁で打席に原口を迎えた場面だ。両者の思惑が交錯。小川は腹を据えた。

 「勝負どころという気持ちだった。立ち上がりで技術的にまだ落ち着く前だったけど、根負けせずに、しっかり向かっていった」

 7球目までにフルカウント。原口は二塁走者を進めようと、徹底して右方向を狙ってきた。8球目からは5球連続でファウル。粘りに粘られても、小川はストライクゾーンで勝負した。一塁が空いているとはいえ、歩かせれば無死一、二塁。3点リードで走者をためたくなかった。「四球でつながれるより、ゾーンで勝負という意識だった」。最後は13球目、低めのフォークで空振り三振。根比べに勝ち、試合の流れをぐっと引き寄せた。

 6回2/3を6安打1失点。この2回はもちろん、初回に近本、3回に中野と打撃好調な2人を併殺に仕留めたことも大きかった。短期決戦。一球のミスが勝敗の行方を左右しかねない。表情も、テンポも変えずに13球を投げ込んだ小川の集中力が上回った。CSでは15年の巨人とのファイナルS以来、実に7年ぶりの白星。「ホッとした。大事な初戦を任された意味は自分でも分かっていた」と喜んだ。(鈴木 勝巳)

 ≪突破率96.2%≫シーズン1位のヤクルトとオリックスがともに勝ち、アドバンテージの1勝を含む2勝0敗とした。日本シリーズ出場を懸けたプレーオフ、CSで2勝0敗は過去26チーム。そのうち17年広島を除いた25チームが勝ち抜いており突破率は96.2%になる。

 ▼ヤクルト・山崎(2回2死三塁で中前適時打)ランナーが三塁だったので、とにかくコンパクトにランナーを還すことだけを考えて打ちました。

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2022年10月13日のニュース