阪神・西勇 慎重さが裏目…初回連続四球から被弾 CSはオリ時代から勝利なし

[ 2022年10月13日 05:15 ]

セCSファイナルステージ第1戦   阪神1-7ヤクルト ( 2022年10月12日    神宮 )

<ヤ・神>初回、オスナ(右)に先制となる3ランホームランを打たれる西勇(撮影・椎名 航)
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 4回で降板後も、敗戦後も阪神・西勇から言葉はなかった。言い表せないほどの悔恨だったのだろう。下克上を実現するには最も大事な初戦でまさかの5失点。レギュラーシーズンでは3試合で防御率0・86の好相性を誇った燕(つばめ)打線に対して大舞台で崩れた。

 立ち上がりは塩見と山崎から6球で2死を奪った。順調な立ち上がりかと思いきや、中軸を迎えて暗転した。山田を3球で追い込みながら四球を与えた。「しっかり考えています」と対策を練っていた村上には内外角を使い分けて追い込みながら8球目に根負けする形で再び四球だった。

 無安打で2人の走者をため、オスナにはカウント2―1からやや甘く入ったシュートを完璧に捉えられた。痛恨の先制被弾。左翼席へ消えていく打球を唇をかみしめながら見送った。

 慎重な攻めが結果的に命取りになった。レギュラーシーズンは9月17日の巨人戦が最後。シート打撃登板を挟んだとはいえ、約3週間も実戦を離れた影響もあったのか。2回は山崎に中前適時打、打席に立って続投した3回もサンタナの中犠飛で追加点を許した。

 9勝は伊藤将と並び、投手陣では13勝の青柳に次ぐ勝利数。勝敗によって登板が流動的だったファーストS第3戦ではなく、万全の準備で任されたはずのファイナルS第1戦で撃沈した。それも初回から3イニング連続失点という最悪の形で…。

 「頭にふさわしい」と託した矢野監督は「結果的には四球がもったいない。山田にもいい追い込み方したから。ホームランは結構うまく打たれた」と渋い表情だった。ファーストSの3試合は計3失点。猛虎のファイナルS進出を引き寄せた投手陣の粘りに続くことができず、CSはオリックス時代を含めて4度の先発で初白星が遠い。

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2022年10月13日のニュース