大の里 被災地故郷への思い乗せ史上最速V!石川県民歓喜の嵐「励ましの花火」「勇気と感動をありがとう」

[ 2024年5月26日 17:57 ]

<大相撲夏場所千秋楽>八角理事長(左)から賜杯を受け取る大の里(撮影・三島 英忠)
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 大相撲夏場所は26日、東京・両国国技館で千秋楽の取組が行われ、新小結・大の里(23=二所ノ関部屋)が関脇・阿炎(30=錣山部屋)に勝って12勝3敗で初優勝を決めた。初土俵から所要7場所で、幕下付け出しでは横綱・輪島の15場所を更新する史上最速優勝。新小結での優勝は1957年夏場所の安念山以来67年ぶりとなった。春場所の尊富士(25=伊勢ケ浜部屋)に続いて2場所連続の“ちょんまげ優勝”で、23歳の大器が横綱、大関陣に休場が相次いだ大混戦の場所を制した。

 勝てば入門1年での歴史的優勝。大歓声の中、土俵に上がった大の里は、阿炎に立ち合い勝ちすると、一気に圧力を強め押し出した。その瞬間、会場で祈るように息子の大一番を見守った父はガッツポーズ。そして歓喜の涙を流した。

 大の里は、目が潤んでいるように見えたが、天を見つめひと息。勝ち名乗りを受け土俵を下り腰を下ろした瞬間、涙がこぼれ落ちた。大歓声がと拍手が鳴りやまない中、何度も涙を拭った23歳。2場所連続で優勝争いに絡みながらも涙をのんでいたが、“3度目の正直”でついに賜杯を手にした。

 石川県津幡町出身。能登半島地震で大きな被害を受けた故郷を勇気づける思いも発奮材料となり、「精いっぱいやるだけ」と今場所への思いを語っていた。試合を終え「こうやって優勝する姿を石川県の方に見せることができたので本当にうれしい」と安どの表情を見せた。

 この一戦を故郷で見守っていた石川県民は、史上最速優勝の快挙に大盛り上がり。「石川県民として本当にうれしい!!いやー、本当に凄い!感動したー!」「石川に大きな大きな励ましの花火を上げてくれました。おめでとうございます!そして、ありがとうございます!」「被災した石川に勇気と感動をありがとう!!かっこよすぎるぞ!!」「石川に明るいニュースが!」「大の里素晴らしい石川の星」など故郷から歓喜のコメントが寄せられている。
 

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