【リーグワン】BL東京14季ぶりリーグ制覇 初代王者・埼玉に逆転勝ち 途中出場の森勇が殊勲トライ

[ 2024年5月26日 16:58 ]

ラグビーリーグワン1部プレーオフトーナメント決勝   BL東京24―20埼玉 ( 2024年5月26日    東京・国立競技場 )

<埼玉・BL東京>前半、ナイカブラがトライ(撮影・篠原岳夫)
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 レギュラーシーズン2位のBL東京は、同1位で初年度王者の埼玉を24―20で破り、旧トップリーグ時代の09~10年以来、14シーズンぶりのリーグ制覇を果たした。リーグ優勝回数は通算6回となり、埼玉と並ぶ最多タイに浮上。決勝進出も15~16年以来だった“古豪”が、見事に復活を果たした。

 3月の対戦では24―36で敗れていたBL東京だが、前半はWTBナイカブラ、SOモウンガのPGで10―6とリードし折り返し。後半開始直後のナイカブラの2トライ目で17―6とリードを広げたが、その後は2トライを奪い返され、17―20と逆転を許した。それでも同34分、再びナイカブラのボールキャリーから、最後は途中出場のWTB森勇が決勝トライ。4点のリードを必死のディフェンスで守り切った。
 今季、チームには大きな変化が2つあった。一つはリーチが10年ぶりに主将に復帰したこと。昨秋のW杯前、トッド・ブラックアダー・ヘッドコーチから打診された当初は頑なに固辞したが、いざ復帰を決心すると、心を鬼にした。練習試合で敗戦してもすぐに前向きに切り替えようとする姿勢にぬるさを覚え、緊急のミーティングを招集。厳しい言葉でミスを指摘するなど、チームを緊張感と競争力を高めた関係性に変革した。

 もう一つは23年W杯で準優勝だったニュージーランド代表からSOモウンガ、フランカーのフリゼルと2大スターが加入したこと。特にリーチも「試合中のマネジメント、ベーシックな判断は他の10番より優れている」と舌を巻くモウンガの加入は触媒となって元々地力のあった戦力に活性化をもたらした。スーパーラグビーのクルセイダーズでも優勝経験が豊富で、プレーオフに入ってからは優勝経験がない同僚たちに心構えを説いた。

 かつては「親に見せられない練習」とまで言われた徹底的な鍛錬とFW戦重視の戦術で、トップリーグ時代に3連覇と2連覇を1度ずつ経験。だが他チームが海外から優秀な指導者や選手を招へいして強化を図り出すと、時代に取り残されたかのようにチームは弱体化した。「周りが進化しても、僕らは(同じ場所に)とどまったままだった」とはリーチ。古い時代の殻を破り、“新生・東芝”が産声を上げた。

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