新入幕の欧勝馬が盟友・豊昇龍に敗れ優勝争い脱落「勝ちたかったけど楽しくやれた」念願初対決に感慨

[ 2024年5月26日 07:21 ]

大相撲夏場所14日目 ( 2024年5月25日    東京・両国国技館 )

<大相撲五月場所14日目>豊昇龍(右)に敗れた欧勝馬(撮影・会津 智海)
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 新入幕の欧勝馬(27=鳴戸部屋)が大関・豊昇龍(25=立浪部屋)との4敗対決に敗れ、優勝争いから脱落した。立ち合い豊昇龍に少し右へ動かれて右上手を許すと、上手出し投げから一気に寄り切る速攻に屈して完敗。「うまくやられた。当たってくると思っていた」と悔やんだ。

 両者は15年春にモンゴルから同じ飛行機で来日。ともに柏日体高(現・日体大柏)にレスリング留学した。豊昇龍は2カ月後に相撲部へ転部し、高校卒業直前に角界入り。欧勝馬は日体大へ進学後に相撲を始め、学生横綱のタイトルを引っ提げて21年九州場所で初土俵を踏んだ。その時、既に豊昇龍は幕内力士として活躍しており、先に相撲を始めて先に大相撲の世界で活躍する盟友の背中を追いかけた。

 場所前には豊昇龍から「対戦楽しみにしてます」と声を掛けられ、欧勝馬も「対戦してみたい。楽しみ」と互いに熱望していた。ただ、番付は西前頭14枚目と大関。欧勝馬が相当の好成績で終盤戦まで優勝争いに絡まない限り今場所での対戦は不可能なため、好調だった前半戦に「当たるために勝ち星をもっと伸ばさないと」と話していた。

 その言葉どおり、欧勝馬は11日目に早くも勝ち越しを決めると12日目終了時には優勝争いの首位に立つ大活躍。13日目を終え、首位を1差で追う4敗勢に豊昇龍と欧勝馬が並んだため14日目に両者の直接対決が組まれた。優勝戦線の生き残りを懸けた4敗同士の一戦。盟友との初対戦は、望んでいた展開で実現した。

 敗れた欧勝馬は、優勝争いから脱落した悔しさよりも充実感に満ちた表情をしていた。来日から9年。憧れだった大相撲の舞台で、しかも優勝争いに関わる大一番で戦えたことは感慨深いようだった。「勝ちたかったけど、楽しくやれました。これで終わりではないので、今度当たるときはもっと強くなっていたい」。これから先、幕内上位で何度も対戦するライバル関係になることを互いに望んでいる。

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