ラグビーレジェンド対談 第3回 神戸製鋼V7、その後の三洋電機

[ 2024年5月26日 12:01 ]

ラグビーレジェンド対談
Photo By スポニチ

 元ラグビー日本代表の大八木淳史氏(62)がゲストを招いてトークする「レジェンド対談」。第4弾は神戸製鋼の7連覇時代に、宿敵・三洋電機(埼玉パナソニックワイルドナイツ)のロックとして活躍した盛田清人氏(60)、神戸製鋼のフランカーとして7連覇に貢献した同僚杉本慎治氏(60)です。第3回は「神戸製鋼V7、その後の三洋電機」(対談映像はYouTube「スポニチチャンネル」で配信中です) 対談動画はこちらから

 30年以上前の対戦の記憶が盛田氏には鮮明によみがえってきた。

 「この2人(大八木氏と杉本氏)組むんですわ。激しいプレーをしてきたのを、どちらかが押し込んできたりね」。ラフプレーギリギリのコンタクトプレー。先頭を切っていたのが大八木氏、杉本氏だったという。

 三洋電機も激しいプレーで応酬したが、そこは神戸製鋼が一枚上手だった。

 「(ラックのときに地面に倒れている)平尾さんを(スパイクで)かいたりしたら、藪木が“レフェリー、平尾さんに(ラフプレー)やってる”と言って、平尾さんが“痛いっ”とアピールして反則を取られた」(盛田氏)

 三洋電機は“ヒール役”だった。

 実際、反則ギリギリのプレーに杉本氏も「結構、平尾さんにキツイことやっていましたよね。そんな印象がものすごくあります。やっぱり三洋が一番やりにくかった。ひとりひとりが強いし、とくにフォワードが強かった」と打ち明けた。

 しかし神戸製鋼はV7のあとに起こった阪神・淡路大震災の影響もあり連覇はストップした。

 そして三洋電機は…。2011年4月にパナソニックの完全子会社化となり「パナソニック ワイルドナイツ」に。企業カラーが採用され、ジャージーのカラーはこれまでのレッドからブルーに。チーム強化のためにニュージーランドの強豪クラブチーム、クルセイダーズと提携したりしてチームは改革されていった。

 「飯島GMが半歩先、半歩先を行って、それが積み重なった。(2014年から)ロビー・ディーンズがヘッドコーチに就任し、それが継続されている。(本拠地も)群馬から埼玉に移転して、熊谷ラグビー場のところに、今では病院もあります。ホテルもあります。ワイルドナイツタウンみたいになっています。それも半歩先かも知れません」(盛田氏)

 今の日本ラグビー界を引っ張るチームに大八木氏は「そういうことが他のリーグワンのチームより、ちょっと進んでいるんやね。だから強いんやね」と納得した。
 (詳細はYouTubeで)
 
 ◇盛田 清人(もりた すみと)1963年(昭和38)8月27、大阪府寝屋川市生まれの60歳。南寝屋川高(現 緑風冠)からラグビーを始め、大阪体育大学―三洋電機。現役時代のポジションはロック。元日本選抜。
 
 ◇杉本 慎治(すぎもと しんじ)1964年(昭和39)4月20日、京都市生まれの60歳。伏見工1年からレギュラーとして全国大会優勝。同志社大では大学選手権3連覇、神戸製鋼では日本選手権7連覇に貢献。現役時代のポジションはフォワード第3列。元日本代表候補。

 ◇大八木 淳史(おおやぎ・あつし)1961年(昭36)8月15日、京都市生まれの62歳。伏見工からラグビーを始め、同志社大―神戸製鋼。同志社大時代は大学選手権3連覇、神戸製鋼時代は日本選手権7連覇に貢献。現役時代のポジションはロック。日本代表キャップ30。

続きを表示

「羽生結弦」特集記事

「テニス」特集記事

2024年5月26日のニュース