12歳の開心那、日本最年少メダリスト!銀メダル手に「すごい重い」「すごい楽しかった」

[ 2021年8月4日 14:08 ]

東京五輪第13日 スケートボード女子パーク ( 2021年8月4日    有明アーバンスポーツパーク )

スケートボード・女子パーク予選に登場した 開心那(AP)
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 スケートボード女子パークの開心那(12=WHYDAH GROUP)が銀メダルを獲得した。

 12歳11カ月のメダル獲得は、7月26日に行われたスケートボード女子ストリートで優勝した西矢椛(13=ムラサキスポーツ)の13歳10カ月を抜き、日本史上最年少の五輪メダリストとなった。

 開は、銀メダルを手に「すごい重いです」と言い、「すごい楽しかったです。これから自分のもっと上の夢に近づけたなって思ってます。世界的な格好用いいスケーターになって自分のモデルを出したいです」と声を弾ませた。

 5歳から地元のスクールで本格的にスケートボードを始めると、驚異的なスピードで上達した。特に細かい技術とバランスが必要なグラインド系の技はバリエーション豊富で、完成度も世界トップレベル。一方で苦手とする空中技も「人とかぶらない」という自身のスタイルを磨いてきた。

 今年の5月に行われた、五輪予選最終戦。東京五輪開催が決まった13年、わずか5歳だった少女が歴史を塗り替えた。「普通に楽しんでやっていた。いつもより緊張しなかった」と強心臓ぶりを発揮。小気味良い音とともに、車輪の金具でコース縁を滑るグラインド系の技などで着実に得点を重ねた。そして、大会前の予選ランキング日本勢4番手から逆転。4回とも40点台の安定した内容で3枠目の五輪切符を手にした。夏季五輪では史上最年少出場となる。

 スケートボードという種目が初採用される東京五輪のメダルは大きな夢の一つ。あどけなさが残る中学1年生は気負うことなく、「誰もやっていない技を自分が先にやって、表彰に上がりたい」と強い思いを口にしていた。12歳11カ月で迎える五輪本番。悲願のメダルをつかみ、日本で最年少のメダリストとなった。

 ◆開 心那(ひらき・ここな)2008年(平20)8月26日生まれ、北海道倶知安町出身の12歳。5歳でスケートボードを始め、苫小牧市のスケート教室や札幌市のhot bowl skate parkで技を磨く。18年世界選手権で7位。19年日本選手権優勝、19年デュー・ツアー3位。五輪予選対象外の世界的なプロツアー・VANSシリーズでは19年フランス大会で優勝。WHYDAH GROUP所属。

 スケートボードの持ち時間は45秒。選手は1人ずつ滑って得点を競う。五輪で行われる種目は、街なかにある坂や手すりに似せた障害物を設置したコースで競う「ストリート」と、複雑な窪地状のコースで競う「パーク」の2つ。ジャンプや回転などの技(トリック)に挑み、トリックの難易度や成功率、スピードの他に、全体の流れやオリジナリティーなども考慮して審査員が得点を付ける採点競技。

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