飛び込み レジェンド寺内を世界が称賛 12位終戦 去就明言せず

[ 2021年8月4日 05:30 ]

東京五輪第12日 男子飛び込み ( 2021年8月3日    東京アクアティクスセンター )

決勝進出を決めた寺内健(AP)
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 最終演技を終えると、感動的な光景が待っていた。世界各国の選手、コーチからのスタンディングオベーション。涙をグッとこらえた寺内は「感動しかない。長く挑戦してきて良かった」と声を震わせた。難易率の低い演技構成で精度の高いジャンプをそろえる戦略を敷く中、3本目で入水が大きく乱れる痛恨のミス。日本飛び込み界初のメダルは遠かったが、40歳の挑戦は世界から称えれた。

 96年アトランタ五輪に15歳で初出場。09年に一度引退し、会社員として水着の販売や企画を担当した。10年8月に現役復帰。背中を押したのは競泳平泳ぎ五輪2大会連続2冠の北島康介氏の「健ちゃん、また一緒にやろうよ」の言葉だった。決勝進出者12人の平均年齢は26.5歳で、寺内は断然の最年長。22、23年に世界選手権、24年にパリ五輪を控えるだけに、去就については「続ければ終われないループに入る。生半可な気持ちでは決められない」と明言を避けた。魂を込めたダイブで生きざまを示したレジェンド。その雄姿をパリでも見たい。 

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