有言実行すぎる! スケボー金メダル四十住さくらの予言「さくらの中の“桜”は散らないから8月も満開」

[ 2021年8月4日 14:19 ]

東京五輪第13日 スケートボード女子パーク ( 2021年8月4日    青海アーバンスポーツパーク )

金メダルの四十住さくら(AP)
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 東京五輪の新種目・スケートボード女子パーク決勝が4日、行われ、四十住さくら(19=ベンヌ)が金メダルを獲得した。7月24日放送のBS-TBS「裸のアスリート2」に出演した際には、地元・和歌山県岩出市に地元の人たちの協力で完成したプライベートパークを披露。金メダルで恩返しすることを誓っていた。

 近所に練習場がなく、かつては「今まで神戸まで通ったり、三重まで通ったりしていた」という四十住。そんな四十住にさらに追い打ちをかけたのが、コロナ禍だった。練習環境を失ったことなどをきっかけに、「自分のパークがあればどんなことになっても滑れるから。練習も毎日できるし」と願うようになった。

 そんな時に手を差し伸べてくれたのが、「車坂」の銘柄などで知られる地元の老舗酒造会社・吉村秀雄商店だった。精米器などが置かれていた大きな倉庫を無償提供してくれ、スポンサー会社の支援も受けて木造のパークが完成。自らの名前を冠した「サクラパーク」と名付けられた。「最高な環境だと思っています。一番幸せです。みんな応援してくれているので、パークもできたので、今まで以上に頑張りたいです」と決意のコメント。同社の安村勝彦社長は「ケガのないように、金メダルを目指して達成して下さい」とエールを送っていた。

 新たな練習拠点のおかげで、練習の質も時間も確保することができた。「今までは(練習場まで)往復3時間かけてたんですけど、ここのパークは家から5分くらいなので、今まで以上に練習もできるし、まだみんなができていない技とかをここでできたらいいなと思います」。その言葉通り、コロナ禍の1年で10の新技をマスターしたという。

 練習の合間には、ミシンでマスクを手作りし、地元の人たちやスポンサーの人たちに配り歩いた。「地元の方のサポートがなかったら、今もないし、パークもできていない。スケートボードをやってて良かったなと思います。優しいし、応援してくれているので、結果を残して報告をできるようにしたい」と話していた。

 桜の咲く季節、満開の桜の下で受けたインタビューでは、「オリンピックで今まで練習してきたことを全部出して、全力を出し切って、金メダルをかけてもらってるイメージかな」とイメージを明かした。「この桜は散るから散るかも知れないけど、さくらの中の“桜”は散らないから、8月も満開になってると思います」。有言実行の裏には、地元の人たちへの恩返しの気持ちと、思い描いた夢を実現させる飽くなき鍛錬があった。

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