また日本新!田中希実「気持ちを乗せながら走れた」女子1500M準決で3分59秒19の5着で決勝進出

[ 2021年8月4日 19:03 ]

東京五輪第13日 陸上・女子1500メートル準決勝 ( 2021年8月4日    国立競技場 )

女子1500メートル準決勝1組に出場し、3分59秒19で5着に入った田中希実(右)=ロイター

 日本選手で初めて五輪の女子1500メートルに出場した田中希実(21=豊田自動織機TC)が4日の準決勝1組に出場し、3分59秒19で5着に入り、6日の決勝に進出した。

 田中は立ち上がりから先頭集団に入り、一時はトップでレースを引っ張った。残り800メートルから順位を下げたが、ラスト1周の時点で5番手。周囲もラストスパートをかける中、田中も先頭に食らいつき、最後まで5着を守り切った。予選の日本新から3秒以上も更新し、4分を切る3分59秒19という衝撃のタイムで決勝進出を決めた。

 レース後のインタビューで「4分を切らないと決勝は難しいと思っていた。自分が4分を切れることができるかは別として、今の全力をぶつけようと。理想通りのタイムで決勝に進めてうれしい」と喜びを語った。

 決勝へは、5着以内とタイム上位の2名という厳しい条件も「5000メートルや1500メートルの予選と違って、プラスアルファの人数が2人しかいないので、プラスアルファを狙うんじゃなくて、着順と、このレベルだと着順を狙うことでタイムもついてくると思ったので、両方果たすことができてよかった」と振り返った。

 予選に続き日本新を記録しタイムも4分を切る快走に「1レーンの空間が開いていたのがよかった。そこでスッと出れた。1周目は今まで入ったことのないペースでしたけど、そこまできつくなかった。日本記録も更新できるし、4分も狙えると思って、気持ちを乗せながら走れた」と胸を張った。

 6日の決勝へ「毎回スローな展開になることが多いので、スローな展開でも、ラスト1周にこだわって走りたい」と意気込みを語った。

 ◆田中 希実(たなか・のぞみ)1999年(平11)9月4日生まれ、兵庫県小野市出身の21歳。市場小―小野南中を経て西脇工へ進み、3年連続で全国高校駅伝の1区を走る。同志社大では陸上部に入らず、当初はND28アスリートクラブで活動し、チーム解散後に豊田自動織機トラッククラブに所属。19年ドーハ世界選手権5000メートル14位。20年は1500メートルと五輪非種目の3000メートルで日本新記録を樹立した。愛称は「のん」。趣味は読書。1メートル53、41キロ。

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