四十住さくらが金メダル!「むっちゃ嬉しい」スケートボード女子パーク初代女王

[ 2021年8月4日 13:10 ]

東京五輪第13日 スケートボード女子パーク ( 2021年8月4日    青海アーバンスポーツパーク )

スケートボード女子パークで金メダルを獲得した四十住さくら(AP)
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 東京五輪からの新競技スケートボードの女子パークで四十住さくら(19=ベンヌ)が金メダルを獲得した。

 頂点に立った四十住は競技後、「1本目ノームスで滑って2本目と3本目失敗しちゃったので、全力は出し切れなかったんですけど、結果が金メダルでよかったです。むっちゃ嬉しいです」と声を弾ませた。決勝は、好きな赤いシャツで臨み、「もう後悔ないくらい練習してきたので、それが結果につながったと思います」と言い、初代女王に「日本もアジアも世界も全部、五輪も初代で優勝できてすごく嬉しいです。家族に感謝したい」と話した。

 小学6年生で競技を開始した四十住は、18年11月の世界選手権で優勝、同年には日本選手権、アジア大会の3大会を制し、初代女王となった。19年には日本人初の年間女王にも輝いた。昨年11月に地元・和歌山県岩出市にプライベートパークも完成。自宅から5分の酒造会社・吉村秀雄商店が精米所として使っていた巨大倉庫を改装し、「サクラパーク」と命名。高さの異なるバーチカルランプや底のフラットなエリアの広さなど本人の細かな要望が反映されたものとなった。新型コロナの影響で練習場が使えない時期もあったが、地元とスポンサーの協力を得て実現したプライベートパークは、パークスタイルの練習施設が少ない日本において大きな武器となった。

 その甲斐もあって、今年5月の五輪最終予選大会のデュー・ツアー(米アイオワ州)では初優勝。大会後には「最後の予選で勝てて凄い自信になりました。五輪が凄く楽しみ」と意気込みつつ、「みんなテレビで見てくれると思うので、テレビで見てもスケートボードの楽しさが伝わるような滑りをしたいと思います」と語っていたほど。本番直前に調子を上げ、五輪でも輝いた。

 ◆四十住 さくら(よそずみ・さくら)2002年(平14)3月15日生まれ、和歌山県出身の19歳。和歌山・伊都中央高卒で、ベンヌに所属。小学6年で競技を開始し、18年には日本選手権、種目に採用されたアジア大会、初開催となった世界選手権の3大会すべてを制し、いずれも「初代女王」に輝いた。世界ランキング2位。家族は両親と兄。コース縁を板や車輪の金具で滑るグラインド技やエアトリックなど、多彩な技と高い技術力が武器。英国人の父と日本人の母を持ち、宮崎で生まれ育ったブラウンもコース縁で片手で逆立ちする「ハンドプラント」など派手な技が光る。159センチ、52キロ。

 ▽スケートボード競技 五輪で行われる種目は、街なかにある坂や手すりに似せた障害物を設置したコースで競う「ストリート」と、複雑な窪地状のコースで競う「パーク」の2つ。ジャンプや回転などの技(トリック)に挑み、トリックの難易度や成功率、スピードの他に、全体の流れやオリジナリティーなども考慮して審査員が得点を付ける採点競技。技の順番は自由で、途中で転倒しても時間内であればそのまま競技は続けられる。

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