元潮丸・東関親方41歳、血管肉腫で急死 昨年11月から体調崩し治療も…

[ 2019年12月15日 05:30 ]

東関親方(2018年撮影)
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 大相撲の元幕内・潮丸の東関親方(本名佐野元泰=さの・もとやす)が13日午後9時52分、東京都葛飾区柴又の東関部屋で血管肉腫のため死去した。41歳だった。体調を崩して昨年11月の九州場所から休場し、治療していた。真充夫人によると「力士たちに会いたい」という同親方の意向から、12日に入院先の病院から同部屋へ戻っていた。最後は弟子たちの手を握りながら名前を呼び、全員呼び終えた後に呼吸が止まったという。

 同親方の弟弟子で同部屋付きの振分親方(元小結・高見盛)はこの日、取材に応じ「自分より強い人が何で急に体調を悪くするのか。ショックです。信じられない」と沈痛な面持ち。11日に病院へ見舞いに行った際は、呼吸器を装着しながら「お疲れさん」と言葉を掛けてもらい、「元気が出てきたと期待していたのですが…。感謝の言葉しかない」と故人を悼んだ。

 師匠を失った部屋の運営については今後話し合われる。14日は日本相撲協会の八角理事長(元横綱・北勝海)も弔問に訪れた。葬儀日程は未定という。

 ▽血管肉腫 骨や筋肉などの非上皮性細胞から発生するがんを肉腫と呼び、そのうち血管に発生したもの。国内の発生率は100万人に1~2人程度と珍しい希少がんで、悪性度が高く転移しやすい。頭皮への発生が最も多く、外傷から生じる場合もある。

 《白鵬「残念です」》東関親方の訃報に、冬巡業に参加している力士たちも驚きを隠せなかった。同じ高砂一門の八角部屋所属の隠岐の海は新十両だった09年春場所で現役だった東関親方とも対戦経験があるだけに「ショックです。若い衆のときに稽古に来て、胸を出していただいた。もろ差しの名人でした」と故人をしのんだ。白鵬は昨年、東関親方が審判として巡業に同行した際にバスで隣の席になったこともあったといい、「これからというときですから。残念です」と神妙な面持ちだった。

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