大槻がプロ初勝利、遅咲き29歳「長かった」PO死闘制す

[ 2019年5月27日 05:30 ]

男子ゴルフツアー 関西オープン最終日 ( 2019年5月26日    奈良県 KOMACC=7043ヤード、パー72 )

関西オープン最終日 プレーオフ4ホール目、バーディーを決めガッツポーズの大槻(右)、敗れた星野はガックリ(撮影・井垣 忠夫)
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 プロ10年目の大槻智春(29=真清創設)がプロ初勝利を挙げた。首位と3打差4位から出ると、ボギーなしで7バーディーを奪い65をマーク。通算19アンダーで並んだ星野陸也(23=フリー)とのプレーオフ4ホール目でバーディーを奪った。昨年初めて賞金シードを獲得した遅咲きが初めて主役になった。

 3メートルのバーディーパットを入れた大槻の胸中を率直な思いが占めた。「やっと勝てた。長かったな」。プロ転向後7年間でレギュラーツアーに出場したのはたったの3試合。賞金シードを獲得したのは昨年が初めて。日大で同期だった小平とは対照的な歩みで「悔しい思いは何度もした」遅咲きが本戦の18番では2・5メートルのバーディーパットを沈めた。土壇場で追いつくと、プレーオフでもピンチをしのぎ、4ホール目で歓喜した。

 兄・智之さん(享年11)が脳腫瘍で亡くなって約1年後、大槻が誕生した。父・隆さん(70)の希望でゴルフが上手だったという智之さんと同じように7歳でゴルフを始めた。「“僕がしっかり頑張らないと”と思っていた」。茨城県神栖市から夜中に車を走らせ駆けつけた両親の前で、兄思いの弟が家族の夢をかなえた。

 ◆大槻 智春(おおつき・ともはる)1990年(平2)1月26日生まれ、茨城県神栖市出身の29歳。7歳からゴルフを始め、鹿島学園高時代の07年関東ジュニア優勝。日大を2年で中退し、10年にプロ転向。17年に下部ツアーで賞金ランク1位となり18年に初めてレギュラーツアーフル参戦し、賞金ランク40位。1メートル72、94キロ。

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2019年5月27日のニュース