みなみ 苦闘も今季2勝目、笑みは絶やさず「楽しんだ」

[ 2019年5月27日 05:30 ]

女子ゴルフツアー 中京テレビ・ブリヂストン・レディース最終日 ( 2019年5月26日    愛知県 中京GC石野C=6482ヤード、パー72 )

中京テレビ・ブリヂストン・レディース最終日 18番、優勝を決め、ギャラリーの声援に手を挙げて応える勝(撮影・椎名 航)
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 2位に3打差の首位から出た“黄金世代”勝みなみ(20=明治安田生命)が苦しみながらも72とスコアをまとめ、通算14アンダーで3週前のパナソニック・レディースに続く今季2勝目、通算4勝目を挙げた。68で回った同じ黄金世代の河本結(20=フリー)が通算12アンダーの2位。一時、首位を走る勝に並んだ松田鈴英(21=ニトリ)は16番のOBが響き、通算11アンダーの3位に終わった。

 穏やかな笑顔の優勝シーンだった。わずか5センチのウイニングパットを沈めると勝は一礼し、右手を挙げて大観衆の祝福に応えた。

 「メチャクチャ楽しんでました」。出だしの1番でフェアウエーからの第2打をグリーン手前に外し、今大会初のボギーを叩いた。6番ではパット部門2位の勝が8メートルのバーディーパットを5メートルもオーバーさせて再びボギー。大会レコードの62を記録した前日とは別人のゴルフだったが、笑顔が絶えることはなかった。

 最終組で優勝を争う松田が好機を迎えると「鈴英さん、ナイス」と声を掛け、インターバルではハニカミながら手を出すチビっ子と笑顔でハイタッチ。13番ではバーディーを奪った松田に併走を許したが「なぜか安心して気持ちが楽になりました」とキャディーと顔を見合わせて笑った。

 「私のやるべきことは笑顔で楽しくゴルフすること。そのご褒美がきました」。最悪の流れの中、15番で7メートルのバーディーパットが決まる。再び単独首位に立った勝はそのまま勝利を手にした。

 黄金世代の“旗手”畑岡に並ぶ、年間2勝。この優勝で世界ランク50位以内が確実となった勝は30日開幕の全米女子オープンへの出場権も獲得。自身初の海外メジャーへ、急きょ28日に渡米するが「行くみたいですね」と大きな感慨はない。「世界一愛されるプロゴルファーになる」という壮大な目標の前では小さなことだからだ。世界一への笑顔の積み重ね。それを本気で信じる今の勝は強い。

 【勝者のクラブ】▼1W=スリクソン・Z785(ロフト角9.5度、シャフトの長さ45.25インチ、硬さSR)▼3、5W=スリクソン・ZF85(15、18度)▼4U=スリクソン・ZH65(22度)▼5I~PW=スリクソン・Zフォージド▼ウエッジ=クリーブランド・RTX4(50、54、58度)▼パター=オデッセイ・Oワークス(ピン型)▼ボール=スリクソン・ZスターXV

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