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さあ、寒バエ釣りのシーズン到来 「宇甘川の陣」で釣りも釣ったり175匹

[ 2024年1月24日 05:30 ]

1投目から良型ハエをコンスタントに釣る菱川氏
Photo By 提供写真

 本格的な寒バエ(オイカワ)釣りのシーズンがやってきた。ハエ釣りの聖地として知られる、岡山県・旭川でこの釣りを継承する岡山一流会の例会を取材させてもらった。晴れ間もあるが時折、小雪が舞う支流の宇甘(うかん)川を舞台に5人の選手が腕を競った。急な冷え込みで食い渋ったものの、脂の乗った寒バエの釣果とともに豪華賞品を射止めた皆さんのほころんだ笑顔が印象的だった。 (スポニチAPC、鮎匠会・横山 芳和)

 ハエ釣りに情熱を注ぐ岡山一流会の菱川善久氏から、例会への誘いを受けて1月初旬に旭川支流の宇甘川にかかるJR津山線の鉄橋上流左岸へ午前9時に着いた。気温は0度、水温は6度で日差しはあるものの寒さの厳しい一日。

 参加した5人の選手は思い思いのポイントへ入川。菱川氏は鉄橋上流の川藻に覆われた深場のトロに狙いを定めた。藻の切れ目に寄せ餌を投入し5段の仕掛けをセットして正確に振り込んで見せた。

 仕掛けが川底につきウキが立つと同時にスゥーと水中に入るアタリ。すかさず竿を立てて合わせてタメ込んでいると、水中から白銀に輝く美しい魚影が見て取れた。水面にバラさぬようにと、一気に魚籠(びく)に抜き上げると15センチの良型だった。1投目からのヒットに気を良くしながら、その後も順調に食わせていた。

 鉄橋の下流の深トロでは、地元の森末晃正氏が護岸の上から一点集中の釣りでコンスタントに釣果を伸ばしている。その下流の緩やかな流れのある深場のカケ下がりで、タナを細かく調整しながら釣っていたのは櫛田宏氏で、粘り強い釣りでアタリを出していたのはさすがだった。

 参加選手は寒さの中で食い渋るハエを相手に持てる技術とタックルを駆使して熱い戦いを演じていた。

 大会結果は、80匹を釣り上げた森末氏が優勝を勝ち取った。準優勝は40匹の櫛田氏、惜しくも1匹差で菱川氏の順となった。5人の総釣果は175匹で、サイズは10~16センチと比較的良かった。

 小椋啓吾会長は、数十年続いていた全国クラブ対抗戦の歴史を引き継ぐ大会として、この例会を行っている。今後も継続してハエ釣り文化を継承していきたいとの願いを込めていた。

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